SeagateがHAMR技術採用の36TB HDD Exos Mを発表、データセンターの大容量化ニーズに対応
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記事の要約
- Seagateが36TB HDDのサンプル出荷を開始
- HAMR技術採用で大容量化を実現
- データセンターの設置面積あたり容量が3倍に
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SeagateがHAMR技術採用の大容量HDD Exos Mを発表
Seagateは2025年1月21日、最大36TBの容量を実現するHDD「Exos M」のサンプル出荷を開始したと発表した。同社が独自開発した熱補助型磁気記録(HAMR)技術を採用したMozaic 3+プラットフォームにより、プラッタ1枚あたり3.6TBという高い記録密度を実現し、10枚のプラッタを搭載することで大容量化を達成している。[1]
データセンター事業者にとって重要な設置面積あたりのストレージ容量については、従来比で3倍以上の向上を実現しており、1TBあたりのコストを25%削減することが可能になった。また消費電力についても1TBあたり60%の削減を達成しており、運用コストの大幅な低減に貢献することが期待される。
Dell Technologiesをはじめとした大手クラウドサービスプロバイダーと協力し、最大32TBモデルの量産出荷をすでに開始している。今回発表された最大36TBモデルについてもサンプル出荷を開始しており、今後のデータセンター向けHDD市場における主力製品となることが見込まれる。
Exos M HDDの主な特徴
項目 | 詳細 |
---|---|
最大容量 | 36TB |
採用技術 | HAMR (Mozaic 3+プラットフォーム) |
プラッタ構成 | 3.6TB/枚 × 10枚 |
性能向上 | 設置面積あたり容量3倍以上 |
コスト削減 | 1TBあたり25%削減 |
省電力化 | 1TBあたり60%削減 |
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HAMRについて
HAMRとは「Heat-Assisted Magnetic Recording(熱補助磁気記録)」の略称で、従来のHDD技術では達成できない高密度記録を可能にする革新的な技術である。以下のような特徴を持つ。
- レーザーで磁気記録層を加熱し一時的に保磁力を下げる
- 記録時のみ加熱することで高密度化と安定性を両立
- プラッタ1枚あたり3.6TBの記録密度を実現
Seagateが開発したMozaic 3+プラットフォームでは、HAMRを採用することでプラッタ1枚あたり3.6TBという高い記録密度を実現している。将来的にはプラッタ1枚あたり10TBまで高密度化できる可能性があり、大容量ストレージの新たな基盤技術として注目を集めている。
大容量HDDの技術革新に関する考察
SeagateのHAMR技術による36TB HDDの実現は、爆発的に増加するデータ量への対応という課題に対する重要な一歩となる。特にAIモデルの学習データやクラウドサービスのバックアップデータなど、大規模データの保存ニーズが高まる中、設置面積あたりの容量を3倍に増やせる点は画期的だ。
一方で、新技術の導入に伴う信頼性の検証や、既存システムとの互換性確保が課題となる可能性がある。データセンター事業者にとっては、HAMRドライブの長期耐久性や実環境での性能検証が重要になるだろう。さらに、競合他社の追随により価格競争が激化する可能性も考えられる。
今後はさらなる大容量化や省電力化が期待される一方で、SSDとの差別化も重要な課題となるだろう。大容量・低コストという特性を活かしながら、データセンターのニーズに応える形で進化を続けることが求められる。
参考サイト
- ^ . 「Seagate Introduces Hard Drive Capacities of Up to 36TB Extending Its HAMR-Based Mozaic 3+ Technology Platform | Seagate 日本」. https://www.seagate.com/jp/ja/news/news-archive/seagate-introduces-hard-drive-capacities-of-up-to-36tb-extending-its-hamr-based-mozaic-3-technology-platform-pr/, (参照 25-01-23).
- Dell. https://www.dell.com/ja-jp
※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。
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