ミサワホーム総合研究所が昭和基地利用プログラムに採択、南極での技術研究で建築業界の課題解決へ
PR TIMES より
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記事の要約
- ミサワホーム総合研究所が昭和基地利用プログラムに採択
- 南極での移動基地ユニットと建築構法の開発を実施
- 大工不足や災害対策に向けた技術開発を推進
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南極昭和基地における新技術開発プログラムの開始
ミサワホーム総合研究所は国立極地研究所が実施する昭和基地利用プログラムにおいて、内陸基地のモジュール連結技術と自然エネルギー利用に関する提案を2024年1月29日に発表した。南極昭和基地での研究開発は2024年12月から2027年3月まで実施され、専門職でも組立可能な建築構法の開発や災害対策拠点ユニットの構築を目指している。[1]
ミサワホームはこれまでに南極昭和基地で累計36棟、延床面積約5900㎡におよぶ建物を提供しており、1968年の第10居住棟以降、南極地域観測隊の活動を支援してきた実績がある。1975年からは延べ29名の社員を南極地域観測隊に派遣し、建築のプロフェッショナルとして建設をサポートしている。
2019年にはミサワホームグループと極地研・JAXAが連携し、南極移動基地ユニットによる実証実験を実施した経緯がある。現在は内陸観測用の移動式建物として2台の作業用モジュールを納品し、寝室や観測室として活用されており、さらなる技術開発が期待されている。
昭和基地利用プログラムの主要項目
項目 | 詳細 |
---|---|
研究期間 | 2024年12月から2027年3月 |
開発目標 | モジュールの簡易連結技術、自然エネルギー利用の効果測定 |
既存実績 | 累計36棟、延床面積約5900㎡の建物提供 |
派遣実績 | 延べ29名の社員を南極地域観測隊に派遣 |
現在の活用状況 | 2台の作業用モジュールを寝室・観測室として使用 |
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オフグリッドについて
オフグリッドとは、外部の電力網や水道網などのインフラに依存せず、自立的に運用可能なシステムのことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- 再生可能エネルギーによる電力の自給自足
- 水や廃棄物の独自処理システム
- 外部インフラに依存しない自立運用
南極昭和基地では、極限環境下での持続可能な生活基盤の確立が必要不可欠となっている。ミサワホームの技術開発は、オフグリッドシステムを活用することで、極地での安定した居住環境の実現と災害時の自立型拠点構築に貢献することが期待されている。
昭和基地利用プログラムに関する考察
昭和基地利用プログラムによる技術開発は、極限環境における建築技術の革新という点で大きな意義を持っている。特に専門職でなくても組立可能な建築構法の開発は、国内の深刻な大工不足に対する解決策として期待できる。建築現場の生産性向上と技能者不足の解消につながる可能性が高いだろう。
一方で、極地での建築技術をそのまま一般環境に適用する際には、気候条件や施工環境の違いによる課題が予想される。モジュール型建築の特性を活かしつつ、各地域の特性に合わせた最適化が必要となるだろう。今後は実証実験のデータを基に、汎用性の高い技術開発が求められる。
自立型災害対策拠点ユニットの開発は、災害の激甚化・頻発化に対する有効な対策となる可能性がある。移動可能で短期間での設置が可能な建築システムは、被災地支援において重要な役割を果たすことができる。今後は実用化に向けた検証と改良を重ねることが期待される。
参考サイト
- ^ PR TIMES. 「「昭和基地利用プログラム」に採択され、南極での技術研究・建築構法開発を開始 | ミサワホーム株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000153.000071302.html, (参照 25-01-30).
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