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公開：2025-03-27

福岡市が海外デジタルノマド誘致プログラムを実施、45カ国436名が参加し経済効果1.1億円を達成

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 福岡市が海外デジタルノマド誘致プログラムを実施、45カ国から436名が参加
• 平均滞在日数19日で経済効果は1.1億円を達成
• 大手企業との連携やスタートアップとの交流を促進

デジタルノマド誘致による福岡市のインバウンド市場開拓

株式会社遊行は福岡市からの委託を受け、2024年10月に海外デジタルノマドの誘客を目的とした「Colive Fukuoka 2024」を企画・運営した。2024年4月に新設されたデジタルノマドビザを活用し、45カ国から436名の参加者を集め、前年の約50人から大幅に規模を拡大することに成功している。^[1]

プログラムでは地域のコワーキングスペースでのリモートワークや食文化体験、地域スタートアップとの交流などを通じて長期滞在を促進した。会期後半には「World Nomad Conference」を開催し、デジタルノマドコミュニティのリーダーたちがビザや企業との共創についてセッションを実施したのだ。

参加者の62.7%が欧米出身で、従来のアジア中心のインバウンドとは異なる層を開拓することに成功した。海外参加者の平均滞在日数は19日、1日あたりの平均消費額は20,364円を記録し、新たなインバウンド市場としての可能性を示している。

Colive Fukuoka 2024の成果まとめ

デジタルノマドビザについて

デジタルノマドビザとは、グローバルにリモートワークを行う外国人を対象とした新しい在留資格のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 2024年4月に出入国在留管理庁により新設
• デジタル技術の発展と働き方の多様化に対応
• 長期滞在を可能にする制度設計

現在、世界のデジタルノマド人口は約4,000万人とされており、その市場規模は10年後に10倍以上になると予測されている。ただし、Colive Fukuoka 2024の参加者の中でこのビザを利用して来日した人は確認されておらず、制度の活用には課題が残されている。

デジタルノマド誘致事業に関する考察

福岡市のデジタルノマド誘致事業は、従来のインバウンド市場とは異なる新たな観光消費の可能性を示している。欧米からの参加者が6割を超え、平均19日という長期滞在を実現したことは、観光とビジネスを融合させた誘致戦略の有効性を示すものだろう。

一方で、デジタルノマドビザの活用が進んでいない点は今後の課題として挙げられる。ビザ制度の認知度向上や申請手続きの簡素化、受入環境の整備など、行政側の取り組みをさらに強化していく必要があるだろう。

今後は地域スタートアップとの交流をより活発化させ、イノベーション創出の機会を増やすことが期待される。デジタルノマドのグローバルなネットワークと知見を活用し、福岡市のスタートアップエコシステムをより発展させることができるはずだ。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「新しいインバウンド市場「海外デジタルノマド」誘致事業を通じて福岡市「アジアのゲートウェイ」加速 | 株式会社 遊行のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000019.000122938.html, (参照 25-03-27).
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