セキュリティ

SECURITY

公開：2025-03-29

【CVE-2025-2384】Real Estate Property Management System 1.0にSQLインジェクションの脆弱性、顧客情報漏洩のリスクが深刻化

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• Real Estate Property Management System 1.0にSQLインジェクションの脆弱性
• InsertCustomer.phpのパラメータ処理に重大な問題
• リモートからの攻撃が可能で公開済みの脆弱性

Real Estate Property Management System 1.0の重大な脆弱性

code-projects社のReal Estate Property Management System 1.0において、InsertCustomer.phpのパラメータ処理機能に重大な脆弱性が2025年3月17日に公開された。この脆弱性は、txtNameやtxtAddress、cmbCity、txtEmailなどの複数のパラメータにおけるSQLインジェクションの問題であり、リモートから攻撃を仕掛けることが可能である。^[1]

この脆弱性に対するCVSS（Common Vulnerability Scoring System）スコアは、バージョン4.0で5.3（MEDIUM）、バージョン3.1および3.0で6.3（MEDIUM）、バージョン2.0で6.5と評価されている。攻撃者は特権レベルは必要とせず、ユーザーインターフェースの操作も不要であるため、深刻なセキュリティリスクとなっている。

脆弱性の種類はCWE（Common Weakness Enumeration）においてCWE-89（SQLインジェクション）およびCWE-74（インジェクション）に分類されており、攻撃コードが既に一般に公開されている状態である。VulDBのユーザーであるyijiayanによって報告されたこの脆弱性は、データベースシステムへの不正アクセスを引き起こす可能性がある。

脆弱性の詳細情報まとめ

SQLインジェクションについて

SQLインジェクションとは、Webアプリケーションのデータベース操作において、不正なSQL文を挿入・実行される脆弱性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• ユーザー入力値を適切にサニタイズせずにSQL文を組み立てる際に発生
• データベースの閲覧や改ざん、削除などの不正操作が可能
• 認証回避やバックエンドシステムへの侵入に悪用される可能性がある

Real Estate Property Management System 1.0の場合、InsertCustomer.phpにおける複数のパラメータ処理でSQLインジェクションの脆弱性が確認されている。この脆弱性は特権レベルを必要とせずリモートから攻撃可能であり、データの改ざんや情報漏洩のリスクが高い状態となっている。

Real Estate Property Management Systemの脆弱性に関する考察

不動産管理システムにおける顧客情報の取り扱いは極めて重要であり、今回のSQLインジェクションの脆弱性は深刻な問題となっている。特にInsertCustomer.phpの複数のパラメータが影響を受けることから、顧客データベース全体が危険にさらされる可能性があるため、早急な対応が必要だ。

この脆弱性への対策として、パラメータのバリデーションやプリペアドステートメントの導入、エスケープ処理の実装などが考えられる。また、定期的なセキュリティ監査やペネトレーションテストの実施により、同様の脆弱性を早期に発見する体制を整えることも重要だろう。

今後は不動産管理システムのセキュリティ強化に向けて、開発段階からのセキュアコーディングの徹底が求められる。特にユーザー入力を扱うコンポーネントについては、OWASP Top 10などのセキュリティガイドラインに基づいた実装が望まれる。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE: Common Vulnerabilities and Exposures」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-2384, (参照 25-03-29).
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