【CVE-2025-27553】Apache Commons VFSにパストラバーサルの脆弱性、バージョン2.10.0未満のユーザーに影響
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記事の要約
- Apache Commons VFSに深刻なパストラバーサルの脆弱性
- 2.10.0より前のバージョンでNameScope.DESCENDENTに問題
- エンコードされた文字列によってセキュリティ制限を回避可能
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Apache Commons VFS 2.10.0未満のパストラバーサル脆弱性
Apache Software Foundationは2025年3月23日、Apache Commons VFSにおけるパストラバーサルの脆弱性(CVE-2025-27553)を公開した。FileObject APIのresolveFileメソッドでNameScope.DESCENDENTを指定した際にエンコードされた「..」文字を含むパスを処理すると、本来制限されるべき範囲外のファイルにアクセスできる問題が発見された。[1]
この脆弱性はCVSS 3.1で7.5(High)と評価され、攻撃者は特別な権限や操作を必要とせずにシステムにアクセスすることが可能となっている。影響を受けるバージョンは2.10.0未満のApache Commons VFSで、開発者のArnout Engelenによって発見された問題に対する修正が行われた。
Apache Software Foundationは本脆弱性への対策として、最新版となるバージョン2.10.0へのアップデートを推奨している。新バージョンではエンコードされた文字列を含むパスの処理が適切に行われ、意図しないディレクトリへのアクセスを防止する機能が実装されている。
Apache Commons VFSの脆弱性詳細
項目 | 詳細 |
---|---|
CVE番号 | CVE-2025-27553 |
影響を受けるバージョン | 2.10.0未満 |
CVSS評価 | 7.5(High) |
脆弱性の種類 | パストラバーサル(CWE-23) |
対策方法 | バージョン2.10.0へのアップデート |
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パストラバーサルについて
パストラバーサルとは、Webアプリケーションやシステムにおいて、意図しないディレクトリやファイルへのアクセスを可能にする脆弱性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- ディレクトリトラバーサル文字列(../など)を使用して上位ディレクトリにアクセス
- URLエンコードを使用してセキュリティチェックを回避
- 重要なシステムファイルや機密情報への不正アクセスが可能
Apache Commons VFSの場合、NameScope.DESCENDENTを使用した際にエンコードされた「..」文字(%2E%2E)を含むパスの検証が適切に行われず、制限を回避できる問題が存在した。このような脆弱性は情報漏洩やシステム全体のセキュリティを危険にさらす可能性があるため、早急な対応が必要とされている。
Apache Commons VFSの脆弱性に関する考察
Apache Commons VFSの脆弱性が発見されたことで、ライブラリのセキュリティ検証の重要性が改めて浮き彫りとなった。特にファイルシステム操作を行うライブラリでは、エンコードされた文字列の処理に関して徹底的な検証が必要となることが明確になっている。このケースでは、セキュリティ研究者の貢献により早期発見・修正が実現できたことは評価に値する。
今後同様の問題を防ぐためには、パストラバーサル対策のベストプラクティスをライブラリ開発者間で共有し、実装段階での検証を強化する必要がある。特にファイルパス処理における文字列のエンコーディング処理については、より厳密なバリデーションが求められるだろう。ユーザー入力に依存する部分での安全性確保が、今後の課題として重要になってくる。
本件を教訓として、オープンソースプロジェクトにおけるセキュリティレビューの重要性が再認識された。コミュニティ主導の脆弱性発見と修正プロセスが効果的に機能することで、より安全なソフトウェアエコシステムの構築につながることが期待される。今後はより多くの開発者がセキュリティ面での貢献を行える環境作りが求められる。
参考サイト
- ^ CVE. 「CVE: Common Vulnerabilities and Exposures」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-27553, (参照 25-03-29). 1857
※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。
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