【CVE-2025-32370】Kentico Xperience 13.0.178未満に認証不要のファイルアップロード脆弱性、システムの完全性に影響
スポンサーリンク
記事の要約
- Kentico Xperienceに認証不要なファイルアップロード機能の脆弱性
- zip形式による任意の拡張子ファイル生成が可能に
- CVSSスコア7.2のHigh評価で深刻な影響
スポンサーリンク
Kentico Xperience 13.0.178未満のファイルアップロード脆弱性
セキュリティ研究者のPiotr Bazydlo氏は2025年4月6日、Kentico Xperience 13.0.178未満のバージョンにおいて重大な脆弱性を発見したことを公開した。ContentUploaderの機能において認証されていないユーザーがファイルをアップロードできる脆弱性が確認され、特にzip形式のファイルがTryZipProviderSafeを通じて処理される際に任意の拡張子のファイルを生成できる問題が指摘されている。[1]
この脆弱性はCVE-2025-32370として識別され、CVSSスコアは7.2でHigh評価となっている。攻撃の難易度は低く特別な権限も不要とされており、システムの完全性と可用性に部分的な影響を与える可能性が指摘されている。この問題はSVGやXSSとは異なる独立した脆弱性として扱われている。
watchTowr finderの調査によると、この脆弱性は認証されていないユーザーが特定の拡張子を持つファイルをアップロードできる仕様に起因している。Kenticoはこの問題に対処するため、13.0.178以降のバージョンでセキュリティパッチを提供している。
Kentico Xperience脆弱性の詳細まとめ
項目 | 詳細 |
---|---|
CVE番号 | CVE-2025-32370 |
影響を受けるバージョン | 13.0.178未満 |
CVSSスコア | 7.2(High) |
脆弱性の種類 | Hidden Functionality (CWE-912) |
攻撃要件 | 認証不要、特権レベル不要 |
影響範囲 | システムの完全性と可用性に部分的影響 |
スポンサーリンク
Hidden Functionalityについて
Hidden Functionalityとは、システムに意図的または非意図的に隠された機能が存在することを指す脆弱性の一種である。この種の脆弱性は、以下のような特徴を持っている。
- 通常のユーザーインターフェースでは見えない機能が存在
- 開発段階で追加された機能が本番環境に残存
- セキュリティ上のリスクとなる未公開の機能が存在
Kentico Xperienceの事例では、ContentUploaderのzip処理機能がHidden Functionalityとして働き、意図しない拡張子のファイル生成を可能にしている。このような隠された機能は、攻撃者によって悪用される可能性があり、システムのセキュリティを損なう重大な脅威となっている。
Kentico Xperience脆弱性に関する考察
Kentico Xperienceの脆弱性対応は、CMSセキュリティにおける重要な教訓を提供している。特に認証機能のバイパスや拡張子制限の回避が可能となる問題は、ファイルアップロード機能を実装する際の設計段階での慎重な検討の必要性を示唆している。開発者はファイル処理に関連する全ての機能を包括的にレビューし、潜在的なセキュリティリスクを特定する必要があるだろう。
今後のCMSプラットフォームでは、ファイルアップロード機能に対するより厳格なセキュリティ制御の実装が求められる。特にzipファイルなど圧縮ファイルの処理においては、解凍後のファイル検証や拡張子チェックなど、多層的な防御メカニズムの導入が重要となってくるだろう。セキュリティ研究者との協力体制を強化し、脆弱性の早期発見と迅速な対応が不可欠である。
長期的な視点では、CMSプラットフォーム全体のセキュリティアーキテクチャの見直しも検討する必要がある。ファイルアップロード機能に限らず、認証やアクセス制御など基本的なセキュリティ機能の再設計により、より堅牢なシステムの構築が期待できる。継続的なセキュリティ監査とアップデートの重要性は今後も増していくだろう。
参考サイト
- ^ CVE. 「CVE Record: CVE-2025-32370」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-32370, (参照 25-04-16). 1315
※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。
- Spring Cloud Azure Starter Key Vault JCAが登場、Azure Key VaultとSpring Bootのセキュリティ機能が統合され開発効率が向上
- Windows 10 22H2 Build 19045.5794がリリース、WSL2のGPU問題修正とドライバーセキュリティ強化を実施
- MicrosoftがWindows 11 Insider Preview Build 22635.5235を公開、File ExplorerとSettingsの改善でユーザビリティが向上
- システムインテグレータが製造業向けAIエージェント事業を開始、既存システムを活かした業務改革を促進
- IllumioがAIセキュリティグラフ搭載のIllumio Insightsを発表、クラウド環境のセキュリティ監視が進化
- シームレステクノロジーが車両盗難防止システムZ-GUARDを発売、スマートフォン連動で最新の盗難手口に完全対応
- 群馬県が登山届のオンライン化システムを導入、GMOサイン電子公印で利便性向上とコスト削減を実現
- イタンジが不動産売却査定システムを発表、AI価格査定エンジンで査定業務の効率化を実現
- ダイレクトクラウドが生成AI活用ウェビナーを開催、業務効率化とセキュリティ両立の実現へ
- ユームテクノロジージャパンとSmartHRがAPI連携を開始、人材育成と業務効率化を実現へ
スポンサーリンク