シミックバイオとKrisan Biotech、ADC製造支援サービスで業務提携

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

シミックバイオとKrisan BiotechがADC製造支援サービスで業務提携
日本顧客向けにアジアで完結するサービス提供を目指す
シミックバイオは抗体製造、Krisan Biotechはリンカー・ペイロード付加を担当

シミックバイオとKrisan Biotechの業務提携

シミックホールディングス株式会社は2025年5月23日、グループ会社のシミックバイオ株式会社（CBI）とKrisan Biotech（KB社）が、日本国内で抗体薬物複合体（ADC）製造支援サービスを提供するための覚書を締結したと発表した。この業務提携は、日本のお客様にとってより委託しやすいADC製造支援サービスをアジアにて完結することを目的としているのだ。

CBIは日本国内に持つ医薬品製造施設で抗体を製造し、KB社はCBIが製造した抗体に対し、リンカーとペイロードの付加、コンジュゲーションを実施する。ADCは高い治療効果と副作用軽減という特徴を持つバイオ医薬品であり、近年、がん治療分野での開発ニーズが急速に高まっている。しかし、開発には特化した施設と高度な技術が必要であり、特にアジアにおいては製造環境が限られているのだ。

今回の業務提携によって、両社の技術力を組み合わせることで、日本国内のお客様へのADC製造支援サービスの提供体制が構築される。CBIは今後もバイオ医薬品の開発製造および関連分野のニーズを捉え、社外との提携などを通じ、顧客ニーズへの対応を目指していくとしている。

業務提携概要と関連企業情報

項目	詳細
提携内容	ADC製造支援サービス提供
CBI役割	抗体製造
KB社役割	リンカー・ペイロード付加、コンジュゲーション
対象地域	日本国内
CBI所在地	東京都港区
KB社所在地	台湾台南
CBI代表	佐野倫
KB社代表	Jamie Hung

シミックバイオ株式会社 Krisan Biotech

ADCについて

ADCとは抗体薬物複合体（antibody-drug conjugate）の略称である。抗体に薬剤を結合したバイオ医薬品であり、薬剤を標的細胞に直接作用させることで高い治療効果を発揮する。健康な細胞への影響を最小限に抑え、副作用を軽減できるのが特徴だ。

高い治療効果
副作用軽減
標的細胞への直接作用

近年、がん治療分野を中心に開発ニーズが高まっている。しかし、毒性が高く、開発には高度な技術と特殊な施設が必要となるため、製造環境が限られているのが現状だ。

シミックバイオとKrisan Biotech業務提携に関する考察

今回の業務提携は、ADC開発における製造工程における課題解決に大きく貢献するだろう。特にアジア地域におけるADC製造環境の不足を補うことで、日本の製薬企業にとって大きなメリットとなる。迅速な開発と高品質なADC製造が可能になることで、患者への早期治療提供に繋がる可能性があるのだ。

しかし、今後の課題としては、両社の連携体制の強化と、製造プロセスの安定性確保が挙げられる。技術的な課題や、予想外のトラブル発生への対応体制の構築が重要となるだろう。また、ADC製造における規制や品質管理基準の遵守も徹底する必要がある。

今後、両社は更なる技術革新を進め、ADC製造支援サービスの質を高めていくことが期待される。多様なニーズに対応できる柔軟な体制構築や、新たな技術導入による効率化も重要となるだろう。将来的には、ADC製造におけるグローバルなリーダーシップを目指し、更なる発展を遂げていくことを期待したい。

参考サイト

^ PR TIMES. 「シミックバイオと台湾Krisan Biotech、抗体薬物複合体（ADC）の日本顧客向けサービスに関する業務提携覚書を締結 | シミックホールディングス株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000102.000051375.html, (参照 25-05-24).

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