ハードウェア

HARDWARE

公開：2024-12-09

システムクリエイトがCreatBot社の高温対応3DプリンターPEEK-250を日本初入荷、高機能素材の造形がデスクトップで可能に

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• CreatBot社の高温対応3Dプリンター「PEEK-250」が日本初入荷
• 200℃のチャンバー温度と480℃のノズル温度に対応
• 航空・宇宙、医療、製造業向けの高機能素材造形が可能

CreatBot社のPEEK-250が高温3Dプリント市場に革新をもたらす

株式会社システムクリエイトは、高温対応デスクトップ3DプリンターPEEK-250を2024年12月9日に日本で初めて入荷した。PEEK-250は200℃までの高温チャンバーと480℃のノズル温度を実現し、航空・宇宙、医療、製造業などの分野で必要とされるPEEKやPEIといった高性能材料の造形をデスクトップで可能にする革新的な機能を備えている。^[1]

PEEK-250は、高温環境下での造形が必要なPEIなどの材料に対し、180℃のチャンバー温度を提供することで材料の接着性を向上させ、成形内部応力を低減させる技術を実装している。プリンター本体には航空グレードの断熱材と多層断熱構造を採用し、長時間の運転後でも筐体外部の温度を40℃以下に抑える安全設計を実現している。

また、250×250×300mmの広範囲なプリントサイズに対応し、最大200℃の耐熱性を持つ航空機用グレードの高精度プラットフォームを採用している。さらにプリント終了後のモデルを取り外すことなく180℃での焼鈍処理が可能で、部品としての強度や耐熱性を最大限に引き出す一括処理機能を搭載した。

PEEK-250の機能まとめ

PEEK-250の詳細はこちら

焼鈍処理について

焼鈍処理とは、金属や樹脂などの材料を加熱・冷却することで内部応力を除去し、物性を安定化させる熱処理方法のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 材料内部の歪みや応力を軽減し、安定性を向上
• 熱による変形や割れを防止する効果
• 製品の寸法精度と耐久性を向上

PEEK-250では、プリント終了後のモデルを取り外すことなく180℃での焼鈍処理が可能な機能を実装している。焼鈍温度や時間の調整も可能で、造形した部品の強度や耐熱性を最大限に引き出すことができる処理方法として、高機能樹脂の3Dプリントには不可欠な技術となっている。

PEEK-250に関する考察

PEEK-250の日本初入荷は、国内の高機能樹脂3Dプリント市場に大きな影響を与える可能性がある。特にデスクトップサイズでありながら200℃の高温チャンバーを実現した点は、従来の産業用3Dプリンターと比較してコストパフォーマンスの高いソリューションを提供することにつながるだろう。

一方で、高温対応3Dプリンターの運用には専門的な知識と経験が必要となり、導入後の技術サポートが課題となる可能性がある。システムクリエイトには実機見学を通じた技術指導や、ユーザー向けのトレーニングプログラムの提供など、継続的なサポート体制の構築が求められるだろう。

今後は高機能樹脂の材料コストの低減や、より多くの材料への対応拡大が期待される。PEEKやPEIなどの高機能樹脂の普及により、医療機器や航空部品など高付加価値製品の3Dプリント製造が加速する可能性が高い。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「日本初入荷！CreatBot社の高温対応3Dプリンター『PEEK-250』 - 実機見学受付開始 | 株式会社システムクリエイトのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000137.000140772.html, (参照 24-12-09).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

「ハードウェア」に関するコラム一覧「ハードウェア」に関するニュース一覧