システムクリエイトがForm 4Lで射出成形との製造対決を実施、コスト85%削減とリードタイム短縮を実現
PR TIMES より
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記事の要約
- Form 4Lで射出成形機との1000個の部品製造を比較検証
- 製造時間が6時間59分から5時間56分に短縮
- 製造コストを85%削減し600ドルまで低減
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Form 4Lによる射出成形代替で製造効率が大幅に向上
株式会社システムクリエイトは、世界的な3DプリンターメーカーFormlabsのForm 4Lを活用した製造効率化の実例を2024年12月19日に公開した。Form 4Lは1回のプリントで78個の部品を造形可能で、従来の射出成形と比較して製造時間とコストを大幅に削減することが可能になっている。[1]
Form 4Lを使用した3Dプリント製造では、1000個の部品製造において従来の射出成形の6時間59分から5時間56分へと製造時間を短縮することに成功した。また金型製作が不要になったことで、従来3920ドルかかっていた製造コストを600ドルまで85%削減することが可能になっている。
製造された部品の品質面においても、Form 4Lで使用されるBlack Resin V5は従来のPET樹脂と同等以上の機械的特性を実現している。最大引張強度は54MPaを実現し、曲げ強度は91MPaと射出成形品を上回る性能を示すことが明らかになった。
Form 4Lと射出成形機の性能比較
射出成形 | Form 4L | |
---|---|---|
1サイクルの部品数 | 2個 | 78個 |
1サイクル時間 | 50秒 | 48分 |
必要サイクル数 | 500回 | 13回 |
合計時間 | 6時間59分 | 5時間56分 |
製造コスト | 3,920ドル | 600ドル |
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レジン3Dプリントについて
レジン3Dプリントとは、光硬化性樹脂を使用して立体物を造形する積層造形技術のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- 光によって硬化する特殊な樹脂を用いた高精度な造形が可能
- 後処理として洗浄と2次硬化が必要だが高品質な造形物を実現
- 金型不要で少量生産から量産まで柔軟な製造に対応
Form 4Lで使用されるBlack Resin V5は、従来の工業用プラスチック材料と同等以上の機械的特性を持つ高性能レジンである。最大引張強度54MPa、曲げ強度91MPaという高い物性値を示し、実際の最終製品の製造にも適している。
Form 4Lによる製造革新に関する考察
Form 4Lによる製造プロセスの革新は、特に少量多品種生産における製造業の在り方を大きく変える可能性を秘めている。金型製作の必要がなくなることで初期投資を大幅に抑制でき、製品開発のリードタイムも劇的に短縮することが可能になるだろう。
一方で、造形時間が1サイクル48分と従来の射出成形より長くなる点は、大量生産時の課題となる可能性がある。しかし1サイクルあたりの造形個数を増やすことで、この課題は徐々に解消されていく可能性が高いと考えられる。
今後は材料開発がさらに進み、より高性能なレジン材料が登場することで適用範囲が広がることが期待される。特に機械的特性や耐久性の向上により、これまで射出成形が主流だった分野にも3Dプリント製造が浸透していく可能性が高いだろう。
参考サイト
- ^ PR TIMES. 「「 射出成形機 VS 3Dプリンター 」1,000個の部品製造対決で見えた3Dプリンターの新たな可能性 | 株式会社システムクリエイトのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000165.000140772.html, (参照 24-12-20).
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