パナソニックオートモーティブシステムズがEdgeTech+ 2024で優秀賞を受賞、SDV技術とAI実装で注目を集める

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

パナソニックオートモーティブシステムズ株式会社は2024年11月20日から22日にパシフィコ横浜で開催されたEdgeTech+ 2024に初出展を果たした。SDVに向けた先進技術として仮想化技術VirtIOによるクラウドネイティブ開発環境やSoC性能予測技術を紹介している。^[1]

ArmとのSDVアーキテクチャ標準化に向けた戦略的パートナーシップに基づき、Unified HMI技術とArmのMaliGPU分割機能を組み合わせたマルチディスプレイ連携のデモを初公開した。車内ディスプレイの描画処理負荷を分散し、高度なUI/UXを実現する技術として注目を集めている。

さらに生成AIのコア技術であるTransformerモデルを軽量化し、車載ECUに実装可能にした技術を展示した。カメラ映像のノイズ除去にAIを活用する革新的なアプローチが評価され、EdgeTech+ AWARD 2024でオートモーティブソフトウェア優秀賞を受賞するという快挙を達成している。

Transformerモデルとは、生成AIの中核を担う深層学習アーキテクチャであり、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

パナソニックオートモーティブシステムズは車載ECUの制約下でTransformerモデルを実装するため、軽量化技術を開発した。この技術により車載カメラのノイズ除去などの高度な画像処理をリアルタイムで実行することが可能となり、EdgeTech+ AWARD 2024での受賞にもつながっている。

パナソニックオートモーティブシステムズが展開するSDV技術は、ソフトウェア開発の効率化とハードウェアの最適化を両立している点が特筆に値する。VirtIOによる仮想化環境の構築は、開発期間の短縮とコスト削減に大きく貢献することが期待できるだろう。

今後の課題として、マルチディスプレイシステムの普及に伴う車載ネットワークの負荷増大や、AI処理の電力消費量の最適化が挙げられる。これらの課題に対しては、Armとの協業によるハードウェアレベルでの最適化や、さらなるAIモデルの軽量化が有効な解決策となり得るだろう。

将来的には車載AIの活用範囲がさらに拡大し、運転支援や車内環境制御など多岐にわたる機能の統合が進むと予想される。パナソニックオートモーティブシステムズには、自動車業界のデジタルトランスフォーメーションを牽引する存在として、より革新的な技術開発を期待したい。

^ PR TIMES. 「パナソニックオートモーティブシステムズ「EdgeTech+ 2024」出展報告～「EdgeTech+ AWARD 2024」で「オートモーティブソフトウェア優秀賞」を受賞～ | パナソニックグループのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000006057.000003442.html, (参照 24-12-20).

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