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公開：2025-02-07

DGDVがCO2活用スタートアップAgain Bioに出資、デンマークで化学品製造プラントの商業化を推進

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• DGDVがCO2活用スタートアップAgain Bioに出資
• Again BioはCO2から化学品を製造する技術を開発
• デンマークで製造プラントが稼働中で商業化を推進

DGDVがCCUSスタートアップAgain Bioのシリーズ A ラウンドに参加

DG Daiwa Ventures（DGDV）は2025年2月5日、CO2の回収・貯蔵・有効活用（CCUS）を行うスタートアップLuaBio ApS（Again Bio）への出資を発表した。GVとHV Capitalをリード投資家とするシリーズAラウンドに参画し、デンマークを拠点とするAgain Bioの技術開発と事業展開を支援することになった。^[1]

Again Bioは工場・産業プラントから排出される産業排気ガスを原料として、独自のガス発酵技術を活用して化学品を生産する技術を確立している。水素とともに発酵させることで商業レベルの化学品を競争力のある価格で提供可能であり、デンマークの製造プラントですでに酢酸の製造技術を実証済みである。

グローバルな化学品卸業者であるHelm AGとの販売契約も締結しており、本格的な商業化に向けた準備が整っている。Again Bioは今後、製品ポートフォリオの拡大と生産能力の向上に向けた研究開発を推進するとともに、新たな製造プラントの建設を通じてCO2削減への貢献を加速する計画だ。

Again Bioの事業概要まとめ

DGDVの詳細はこちら

CCUSについて

CCUSとは「Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage」の略称で、CO2の回収・有効活用・貯蔵を行う技術システムのことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 工場などから排出されるCO2を回収し資源として活用
• 化学品製造などの産業プロセスでCO2を原料として使用
• 地球温暖化対策として注目される脱炭素技術の一つ

Again BioのCCUS技術は、従来の高額な設備投資を必要とするガス発酵技術と異なり、産業排気ガスを直接バイオリアクターに供給して化学品を製造することが可能である。コスト競争力と環境負荷低減の両立を実現し、産業界からの注目を集めている。

CO2からの化学品製造に関する考察

Again Bioの技術は、従来のガス発酵技術における設備投資コストと安定供給の課題を解決する画期的なアプローチを提示している。産業排気ガスの直接利用と水素を用いた発酵プロセスの確立により、環境負荷の低減とビジネスの収益性を両立させる可能性を示した点は高く評価できるだろう。

今後の課題として、製造可能な化学品の種類拡大や大規模生産体制の確立が挙げられる。特に多様な産業排気ガスへの対応や、製造プロセスの安定性向上が重要になってくると考えられるが、研究開発の推進と新規製造プラントの建設により、これらの課題は段階的に解決されていくだろう。

製品ポートフォリオの拡大と並行して、グローバルな販売網の構築も重要な課題となる。Helm AGとの提携は重要な一歩だが、より多くの化学品メーカーや最終製品メーカーとの協力関係を築き、環境配慮型の化学品サプライチェーンを確立することが期待される。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「DGDV、CO2から化学品を製造するCCUSスタートアップAgain Bioに出資 | 株式会社DG Daiwa Venturesのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000077.000076641.html, (参照 25-02-07).

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