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【CVE-2025-21171】MicrosoftがNET 9.0とPowerShell 7.5のリモートコード実行の脆弱性を公開、Visual Studio 2022の複数バージョンにも影響

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • .NET 9.0とPowerShell 7.5に深刻な脆弱性が発見
  • Visual Studio 2022の複数バージョンも影響を受ける
  • CVSSスコア7.5でリモートコード実行の危険性

Microsoft製品に発見されたリモートコード実行の脆弱性

Microsoftは2025年1月14日、.NET 9.0、PowerShell 7.5、およびVisual Studio 2022の複数バージョンにリモートコード実行の脆弱性【CVE-2025-21171】を発見したことを公開した。この脆弱性はヒープベースのバッファオーバーフローに分類され、攻撃者によって悪用された場合、システムに深刻な影響を及ぼす可能性がある。[1]

影響を受けるバージョンは、.NET 9.0.0から9.0.1未満、PowerShell 7.5.0、Visual Studio 2022の17.6.0から17.6.22未満、17.8.0から17.8.17未満、17.10から17.10.10未満、17.0から17.12.4未満となっている。この脆弱性はCVSSスコア7.5の高リスクと評価され、ネットワークを介した攻撃が可能だ。

Microsoftは該当する製品のユーザーに対して、最新バージョンへのアップデートを強く推奨している。攻撃を成功させるには複雑な条件とユーザーの操作が必要となるものの、攻撃が成功した場合はシステムの機密性、整合性、可用性のすべてに高い影響を及ぼす可能性がある。

影響を受けるMicrosoft製品とバージョンまとめ

製品 影響を受けるバージョン
.NET 9.0.0から9.0.1未満
PowerShell 7.5.0
Visual Studio 2022 (17.6) 17.6.0から17.6.22未満
Visual Studio 2022 (17.8) 17.8.0から17.8.17未満
Visual Studio 2022 (17.10) 17.10から17.10.10未満
Visual Studio 2022 (17.12) 17.0から17.12.4未満

ヒープベースのバッファオーバーフローについて

ヒープベースのバッファオーバーフローとは、プログラムのヒープ領域でメモリの境界を超えてデータを書き込んでしまう脆弱性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

  • 動的に確保されたメモリ領域で発生する境界外書き込み
  • メモリの破損やプログラムの異常終了を引き起こす可能性
  • 攻撃者による任意のコード実行のリスクがある

ヒープベースのバッファオーバーフローは、CWE-122として分類される一般的な脆弱性タイプの一つだ。この種の脆弱性は入力値の検証が不十分な場合や、メモリ管理が適切に行われていない場合に発生する可能性が高い。今回の.NETの脆弱性では、この問題が遠隔から悪用される可能性があるため、早急な対応が求められている。

Microsoftのセキュリティ対応に関する考察

今回の脆弱性対応においてMicrosoftは、影響を受ける製品の範囲を明確に特定し、詳細な情報を公開することで透明性の高い対応を行っている。しかしながら、複数の主要製品が同時に影響を受けていることから、組織内での包括的なアップデート計画の立案と実行が必要となるだろう。セキュリティパッチの適用には一定の時間と労力が必要となるため、組織の規模によっては対応に遅れが生じる可能性がある。

今後の課題として、開発プロセスにおけるセキュリティテストの強化と、脆弱性の早期発見・対応体制の整備が挙げられる。特にVisual Studioの複数バージョンに影響が及んでいることから、コードの再利用や共通コンポーネントの管理方法について、より厳密な検証が必要となるだろう。開発者向けツールのセキュリティ強化は、エコシステム全体の安全性向上につながる重要な取り組みとなる。

将来的には、AIを活用した脆弱性診断やセキュリティテストの自動化など、より効率的な予防措置の導入が期待される。また、開発者コミュニティとの連携を強化し、脆弱性情報の共有や対策のベストプラクティスを確立することで、より強固なセキュリティ体制を構築できるだろう。セキュリティ対策は継続的な改善が必要な分野であり、今後も積極的な投資と取り組みが求められる。

参考サイト

  1. ^ CVE. 「CVE: Common Vulnerabilities and Exposures」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-21171, (参照 25-02-15).
  2. Microsoft. https://www.microsoft.com/ja-jp

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