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公開：2025-04-24

S-Bridges社が異業種7社とBMT事業を開始、植物の100%活用でサーキュラーエコノミーの実現へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• S-Bridges社が植物を100%活用するBMT事業を開始
• 異業種7社が連携してサーキュラーエコノミーを実現
• タンパク質危機や食品廃棄物などの社会問題解決を目指す

7社連携によるBMT事業の開始でサーキュラーエコノミーの実現へ

静岡大学発ベンチャー企業のS-Bridges株式会社は、株式会社アイシン、アサヒ飲料株式会社、デンカ株式会社、カゴメ株式会社、オルガノフードテック株式会社、帝人フロンティア株式会社と共に、植物を100%活用するBio Material Transformation事業を2025年4月22日に開始した。異業種7社が連携することで、完全なサーキュラーエコノミーの実現とタンパク質危機などの社会問題解決を目指している。^[1]

S-Bridges社が開発した植物の全抽出技術により、茶葉の例では従来20%程度しか利用されていなかった成分を100%活用することが可能となった。この技術によって細胞質内のタンパク質などの抽出が実現し、様々な植物への応用も期待されている。茶葉からの全抽出技術の実用化を皮切りに、新たなバリューチェーンの構築を進めていくだろう。

BMTチームは植物を扱う飲料・食品企業、分離技術を持つ企業、抽出成分の活用を行う繊維・化学・食品素材・輸送機器企業で構成されている。各社の強みを活かした新製品開発の協議が進められており、今後は抽出した成分や素材を活用した新製品の発表が予定されているのだ。

BMT事業の概要まとめ

サーキュラーエコノミーについて

サーキュラーエコノミーとは、資源を循環させる経済の仕組みのことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 廃棄物を出さない循環型の経済システム
• 資源の再利用や再生利用を最大化
• 環境負荷を最小限に抑える持続可能な経済モデル

植物の全成分を抽出して分離し、それぞれを有効活用することで、完全なサーキュラーエコノミーの実現が可能となる。BMT事業では茶葉を皮切りに、様々な植物への応用を目指しており、世界的な課題であるタンパク質危機や食品廃棄物の問題解決に貢献することが期待されている。

BMT事業に関する考察

BMT事業の最大の利点は、これまで活用されていなかった植物成分を100%利用可能にする点にある。特に茶葉の例では、従来20%程度しか利用されていなかった成分を全て活用できるようになることで、資源効率が飛躍的に向上する可能性があるだろう。この技術革新により、食品産業全体の廃棄物削減とサステナビリティの向上が期待できる。

一方で、全抽出技術の実用化には、品質管理や製造コストの最適化など、複数の課題が存在する。特に異業種7社による連携においては、各社の技術や知見を効果的に組み合わせることが成功の鍵となるだろう。今後は静岡県内の企業とも連携しながら、地域経済との相乗効果を生み出すことが重要となる。

さらに、BMT事業の展開には、消費者の理解と受容も重要な要素となる。環境配慮型の製品開発と同時に、その価値を市場に効果的に伝えていく必要がある。この取り組みが成功すれば、日本発のサーキュラーエコノミーモデルとして、世界的な展開も期待できるだろう。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「植物を100%活用するBio Material Transformation（BMT）事業を異業種7社が取り組み開始 | S-Bridges株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000159452.html, (参照 25-04-24).
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