経済

ECONOMY

公開：2025-04-09

SAFFAIRE SKY ENERGYが国内初の大規模SAF製造、デルタ航空とフィンエアーへの供給を開始へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• SAFFAIRE SKY ENERGYがデルタ航空とフィンエアーにSAFを供給
• 国内初の大規模生産による国産SAFがISCC認証を取得
• 2025年4月から国内外の航空会社への供給を開始

SAFFAIRE SKY ENERGYの国産SAF供給開始について

日揮ホールディングスは、グループ会社のSAFFAIRE SKY ENERGYが製造する持続可能な航空燃料（SAF）について、コスモ石油およびコスモ石油マーケティングを通じて2025年度より新たな供給を開始することを2025年4月8日に発表した。供給先として米国の大手デルタ航空とフィンランドのフラッグキャリアであるフィンエアーが決定している。^[1]

SAFFAIRE SKY ENERGYが製造するSAFは、廃食用油を原料とした国内初の大規模生産による国産SAFであり、国際的な認証制度であるISCC CORSIA認証とISCC EU認証を取得している。原料から供給まで国内で完結する提供体制が国際基準で認められ、2025年度からは日本航空や全日本空輸、DHL Expressへの供給も予定されている。

日揮HDは原料調達から製造、販売、利用に至るまでのサプライチェーン構築と機運醸成を担ってきた。コスモ石油堺製油所構内の製造設備は2024年12月に完工し、年間約3万キロリットルのSAF供給を目指す体制が整備される。

SAFFAIRE SKY ENERGYのSAF供給体制まとめ

SAFについて

SAFとは「Sustainable Aviation Fuel（持続可能な航空燃料）」の略称で、従来の化石燃料由来のジェット燃料に代わる環境負荷の低い航空燃料のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 廃食用油などの再生可能な原料から製造可能
• 従来の航空機エンジンでそのまま使用可能
• ライフサイクルでのCO2排出量を大幅に削減

SAFは航空業界における脱炭素化の重要な施策として注目されている。国産SAFの安定供給体制の確立は、航空業界全体の環境負荷低減に大きく貢献することが期待されている。

国産SAF供給開始に関する考察

国内初となる大規模SAF製造体制の確立は、日本の航空産業における脱炭素化への大きな一歩となる。廃食用油という国内で調達可能な原料を活用することで、サプライチェーンの安定性が確保され、継続的な供給体制の構築が可能となるだろう。

今後の課題として、SAFの製造コストと供給価格の最適化が挙げられる。従来の航空燃料と比較して製造コストが高くなる可能性があり、航空会社の運航コストへの影響が懸念される。政府による支援策や技術革新による製造効率の向上が求められるだろう。

SAFの普及拡大には、製造能力の更なる向上と供給インフラの整備が不可欠となる。年間3万キロリットルの供給目標は、航空業界全体の需要から見ると限定的であり、今後は製造設備の増強や新規事業者の参入による供給量の拡大が期待される。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「​​SAFFAIRE SKY ENERGYが製造するSAFをデルタ航空、フィンエアーに供給へ​ | 日揮ホールディングス株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000268.000065135.html, (参照 25-04-09).
2290

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

「経済」に関するコラム一覧「経済」に関するニュース一覧