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公開：2024-12-16

Green CarbonがタイのRAOTと世界最大規模のバイオ炭プロジェクトでMOUを締結、約400万haのゴム農園でカーボンクレジット創出へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• Green CarbonがタイのRAOTとバイオ炭プロジェクトのMOUを締結
• 約400万haのゴム農園でカーボンクレジット創出を目指す
• タイのゴム産業の脱炭素化と経済発展に貢献

タイのゴム産業で世界最大規模のカーボンクレジット創出へ

ネイチャーベースのカーボンクレジット創出・販売事業を展開するGreen Carbon株式会社は、2024年12月13日にタイ王国天然ゴム公社とバイオ炭プロジェクトの共同開発に向けたMOUを締結した。タイ全土のゴム産業を統括する政府機関RAOTが管理する約400万haのゴム農園を活用し、世界最大規模のカーボンクレジット創出を目指すプロジェクトが始動したのだ。^[1]

Green Carbonは東南アジアを中心にネイチャーベースのカーボンクレジット創出に取り組んでおり、森林保全やマングローブ植林、バイオ炭の施用など、幅広いプロジェクトを展開している。タイにおいても現地企業や研究機関との連携を進めており、今回のMOU締結によってゴム産業全体の脱炭素化を推進することになった。

ゴムの木は約25年でラテックスの採取を終え、多くが伐採されているが、本プロジェクトでは利用用途のない端材をバイオ炭化してゴム農園に施用する。これにより土壌の炭素貯留量を増加させ、その貯留量をカーボンクレジットとして創出することで、持続可能な産業発展を目指している。

バイオ炭プロジェクトの概要

プロジェクトの詳細はこちら

バイオ炭について

バイオ炭とは、有機物を酸素がない状態で加熱処理することで生成される炭素製品のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 土壌の炭素貯留能力を向上させる効果がある
• 長期的な炭素固定が可能で温室効果ガス削減に貢献
• 土壌改良材としても活用が可能

本プロジェクトではゴムの木の端材をバイオ炭化することで、廃棄物の有効活用と炭素固定を同時に実現する。バイオ炭の施用によって土壌の質が改善され、ゴム農園の生産性向上にも寄与することが期待されている。

タイのゴム産業におけるバイオ炭プロジェクトに関する考察

このプロジェクトの最大の利点は、廃棄物として処理されていたゴムの木の端材を有効活用し、カーボンクレジットという新たな経済価値を創出できる点にある。約400万haという世界最大規模のゴム農園を活用することで、大規模な温室効果ガス削減効果が期待できるだろう。

ただし、バイオ炭の生成・運搬・施用における環境負荷やコストの管理が重要な課題となる可能性がある。効率的な収集・運搬システムの構築や、バイオ炭施用による土壌改良効果の科学的検証が必要不可欠だ。

今後は東南アジアの他のゴム生産国への展開も視野に入れつつ、持続可能な産業モデルの確立を目指すべきである。バイオ炭プロジェクトを通じて得られる知見は、世界のゴム産業全体の脱炭素化に向けた重要な指針となるだろう。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「【世界最大規模】Green Carbon株式会社は、ゴムの木を活用したバイオ炭由来のカーボンクレジット創出に向け、タイ全土のゴム産業を統括する政府機関タイ王国天然ゴム公社とMOUを締結 | Green Carbon株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000127.000117956.html, (参照 24-12-16).

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