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公開：2024-12-17

【CVE-2024-41649】Open Robotics ROS2 navigation2に重大な脆弱性、任意コード実行の危険性が判明

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• Open Robotics ROS2 navigation2の脆弱性発見
• executor_thread_を介した任意コード実行の危険性
• CVSSスコア9.8のクリティカルな脆弱性

ROS2 navigation2の重大な脆弱性を確認

Open Roboticsは2024年12月6日、Robotic Operating System 2（ROS2）のnavigation2に深刻な脆弱性【CVE-2024-41649】が存在することを公開した。この脆弱性はexecutor_thread_を介して攻撃者が任意のコードを実行できる可能性があり、権限昇格やシステムへの不正アクセスにつながる恐れがある。^[1]

CVSSスコアは9.8（CRITICAL）と評価され、攻撃の成功には特別な権限や利用者の操作が不要であることが判明している。また、攻撃の自動化が可能であり、システムの機密性、完全性、可用性のすべてに高いリスクをもたらす可能性があることが確認された。

CWE（Common Weakness Enumeration）ではCWE-281「Improper Preservation of Permissions」に分類されており、権限の不適切な保持に関する脆弱性であることが特定された。この問題に対して、開発チームは修正パッチの開発を進めており、ユーザーには最新の情報に注意を払うことが推奨されている。

ROS2 navigation2の脆弱性詳細

CVSSスコアについて

CVSSスコアとは、脆弱性の深刻度を数値化して評価するための標準的な指標システムのことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 基本評価基準として攻撃の容易さや影響度を考慮
• 0.0から10.0までのスコアで評価され、高いほど深刻
• 環境要因や時間的要因も加味した総合的な評価が可能

今回のROS2 navigation2の脆弱性は、CVSSv3.1で最高レベルに近い9.8を記録している。この評価は、攻撃の自動化が可能で特別な権限を必要とせず、かつシステムへの影響が広範囲に及ぶことを示している。

ROS2 navigation2の脆弱性に関する考察

ROS2 navigation2の脆弱性は、ロボット制御システムのセキュリティにおける重要な課題を浮き彫りにしている。特に産業用ロボットや自律走行システムなど、重要なインフラストラクチャーでの利用が想定されるROSプラットフォームにおいて、このような脆弱性の存在は深刻な事態となり得る。対策として、厳格なアクセス制御の実装や定期的なセキュリティ監査の実施が不可欠だろう。

今後はROSコミュニティ全体でのセキュリティ意識の向上と、脆弱性の早期発見・修正のためのフレームワークの整備が求められる。特に自動化可能な攻撃への対策として、実行時の権限チェックの強化やサンドボックス環境の導入など、多層的な防御メカニズムの実装が望まれる。この課題に対する取り組みが、ROSエコシステム全体の信頼性向上につながるはずだ。

また、オープンソースプロジェクトとしてのROS2における脆弱性管理の在り方も見直す必要がある。コミュニティベースの開発モデルにおいて、セキュリティ上の問題をいかに迅速に特定し対処するかが重要な課題となる。今後はセキュリティ専門家の積極的な参加を促し、開発段階からのセキュリティレビューの強化が期待される。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE-2024-41649 | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-41649, (参照 24-12-17).

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