セキュリティ

SECURITY

公開：2024-12-17

【CVE-2024-52827】Adobe Experience Manager 6.5.21に格納型XSS脆弱性、悪意のあるスクリプト実行の危険性

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• Adobe Experience Managerに格納型XSS脆弱性が発見
• バージョン6.5.21以前が影響を受ける深刻な問題
• 悪意のあるスクリプトがフォームフィールドに注入される可能性

Adobe Experience Manager 6.5.21のXSS脆弱性

Adobe社は2024年12月10日、Adobe Experience Managerの6.5.21以前のバージョンに深刻な格納型XSS（クロスサイトスクリプティング）脆弱性が存在することを公表した。この脆弱性は攻撃者によって悪意のあるスクリプトが脆弱性のあるフォームフィールドに注入される可能性があり、【CVE-2024-52827】として識別されている。^[1]

影響を受けるバージョンのAdobe Experience Managerでは、攻撃者が脆弱性のあるフォームフィールドを介して悪意のあるスクリプトを挿入することが可能だ。被害者がその脆弱性のあるフィールドを含むページを閲覧した際に、ブラウザ上で悪意のあるJavaScriptが実行される可能性がある。

CVSSスコアは5.4（MEDIUM）と評価されており、攻撃者は特権アクセスと利用者の操作を必要とする。この脆弱性の影響範囲は限定的であり、機密情報や整合性に対する影響も低いレベルに分類されているが、適切な対策が必要とされている。

Adobe Experience Manager 6.5.21の脆弱性詳細

Adobe Experience Managerの脆弱性情報の詳細はこちら

格納型クロスサイトスクリプティングについて

格納型クロスサイトスクリプティング（Stored XSS）とは、Webアプリケーションの脆弱性の一種で、悪意のあるスクリプトがサーバー側に保存される特徴を持つ。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 攻撃コードがサーバーに永続的に保存される
• 被害者がページにアクセスした際に自動的に実行される
• 複数のユーザーに影響を与える可能性がある

格納型XSSはWebアプリケーションのフォームやコメント機能などで発生することが多く、入力値の検証や出力のエスケープ処理が不十分な場合に脆弱性が生まれる。Adobe Experience Managerの脆弱性では、フォームフィールドを介して悪意のあるスクリプトが永続的に保存され、その後のアクセス時に実行される可能性がある。

Adobe Experience Manager 6.5.21のXSS脆弱性に関する考察

Adobe Experience Managerの格納型XSS脆弱性は、コンテンツ管理システムのセキュリティ上の重要な課題を浮き彫りにしている。フォームフィールドを介した攻撃は、多くのユーザーが利用する企業のWebサイトやアプリケーションに深刻な影響を及ぼす可能性があるため、早急な対応が求められるだろう。

今後の課題として、開発者はユーザー入力のバリデーションとサニタイズ処理を徹底する必要がある。特にコンテンツ管理システムでは、複数のユーザーが同時にアクセスすることを考慮し、入力値の検証とエスケープ処理を強化することが重要だろう。

Adobe Experience Managerの次期アップデートでは、セキュリティ機能の強化とともに、開発者向けのセキュリティガイドラインの提供も期待される。特に格納型XSSの対策として、コンテンツのサニタイズ処理を自動化する機能や、セキュリティチェックリストの提供が望まれる。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE-2024-52827 | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-52827, (参照 24-12-17).

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