セキュリティ

SECURITY

公開：2024-12-17

【CVE-2024-52854】Adobe Experience Manager 6.5.21以前に格納型XSS脆弱性、不正スクリプト実行の危険性

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• Adobe Experience Manager 6.5.21以前に脆弱性
• 格納型XSS脆弱性により悪意のあるスクリプトが実行可能
• 被害者のブラウザ上で不正なJavaScriptが実行される危険性

Adobe Experience Manager 6.5.21のXSS脆弱性を確認

Adobeは2024年12月10日、Adobe Experience Manager 6.5.21以前のバージョンに格納型XSS（Cross-Site Scripting）の脆弱性が存在することを公表した。この脆弱性は攻撃者によってフォームフィールドに不正なスクリプトが挿入される可能性があり、CVSSスコアは5.4（MEDIUM）となっている。^[1]

脆弱性の影響を受けるのはAdobe Experience Managerの6.5.21以前のバージョンで、攻撃者は脆弱なフォームフィールドを介して悪意のあるスクリプトを注入することが可能となる。被害者が影響を受けたページを閲覧した際に、不正なJavaScriptがブラウザ上で実行される可能性があるだろう。

この脆弱性は【CVE-2024-52854】として識別されており、CWEによる脆弱性タイプは格納型XSS（CWE-79）に分類されている。CVSSベクトルによると攻撃元区分はネットワークで攻撃条件の複雑さは低く、特権は必要だがユーザーの関与が必要とされており、影響の範囲は変更があると評価された。

Adobe Experience Manager 6.5.21の脆弱性まとめ

Adobe Experience Managerの脆弱性情報の詳細はこちら

格納型XSSについて

格納型XSSとは、Webアプリケーションの脆弱性の一種で、攻撃者が悪意のあるスクリプトをサーバーに保存し、後に他のユーザーがそのページにアクセスした際に実行される攻撃手法のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• サーバー側にスクリプトが永続的に保存される
• 複数のユーザーに影響を与える可能性がある
• データベースやファイルシステムを経由して攻撃が行われる

Adobe Experience Manager 6.5.21以前のバージョンで確認された格納型XSSの脆弱性は、フォームフィールドを介して悪意のあるスクリプトがサーバーに保存されることで発生する。影響を受けたページを閲覧したユーザーのブラウザ上で不正なJavaScriptが実行され、情報漏洩やセッションハイジャックなどの被害につながる可能性がある。

Adobe Experience Manager 6.5.21の脆弱性に関する考察

Adobe Experience Managerの格納型XSS脆弱性は、Webサイトの運営者とユーザーの双方に重大な影響を及ぼす可能性がある。特にコンテンツ管理システムとして広く利用されているAdobe Experience Managerの特性上、企業のWebサイトやECサイトなど、重要な情報を扱うシステムへの攻撃に悪用される可能性が高いだろう。

この脆弱性に対する根本的な解決策として、入力値のバリデーションとサニタイズの強化が不可欠である。特にフォームフィールドへの入力に対して、HTMLやJavaScriptのコードを無効化するエスケープ処理を徹底することで、攻撃者による不正なスクリプトの挿入を防ぐことができるだろう。

今後のバージョンアップでは、セキュリティ機能の強化と同時にユーザビリティの向上も期待される。特にコンテンツ管理システムとしての機能を損なうことなく、セキュリティを確保する仕組みの実装が重要だ。Adobe Experience Managerの開発チームには、継続的なセキュリティアップデートの提供と、脆弱性の早期発見・対応体制の強化を期待したい。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE-2024-52854 | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-52854, (参照 24-12-17).

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