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公開：2024-12-19

Global ESG Strategyが日本ビジネスシステムズに株主提案、資本効率と企業価値向上に向けた改革を促進

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• Global ESG Strategyが日本ビジネスシステムズに株主提案を提出
• 議決権2%以上を保有し企業価値向上を目指す
• 定款一部変更など6つの提案を実施

Global ESG Strategyによる日本ビジネスシステムズへの株主提案

Swiss-Asia Financial Services Pte Ltdが運営するGlobal ESG Strategyは、ESGの視点から中長期的な投資を行うファンドとして2024年11月7日に株主提案を発表した。日本ビジネスシステムズ株式会社への投資を2023年から開始し、議決権2%強を保有する中で企業価値と株主価値の向上を目指している。^[1]

Global ESG Strategyは2024年12月開催予定の定時株主総会に向けて、剰余余金の処分や定款一部変更など計6つの提案を提出した。定款一部変更の提案には、配当方針や不動産取得方針、資本コストと株価を意識した経営の実施などが含まれており、経営改善への取り組みを強化している。

日本の資本市場ではIPOトラップと呼ばれる状況が問題視されており、上場で得た資金を効果的に活用できないことで成長が停滞するケースが発生している。日本ビジネスシステムズも上場後2年で中期経営計画の下方修正や撤回を公表しており、成長への道筋を立て直す重要な局面を迎えているのだ。

株主提案の内容まとめ

IPOトラップについて

IPOトラップとは、新規上場企業が上場によって調達した資金を効果的に活用できず、成長が停滞してしまう状況のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 上場資金の非効率的な活用による成長の停滞
• 株価の低迷と投資家からの信頼低下
• 創業家の個人的な資産形成の完了点としてのIPO活用

日本ビジネスシステムズは2022年8月の上場直後に中期経営計画を公表したが、わずか2年で計画の下方修正や撤回を余儀なくされている。NextScape買収に伴うのれんの全額減損など、一連の経営判断の誤りにより成長路線への回帰が重要な課題となっているのだ。

ESG投資に基づく株主提案に関する考察

Global ESG Strategyによる株主提案は、日本の上場企業におけるガバナンス改革の重要性を示す象徴的な事例となっている。特に企業価値向上に向けた具体的な提案内容は、経営の透明性向上と株主との建設的な対話を促進する効果が期待できるだろう。

企業統治における株主の役割が重要性を増す中、ESGの視点を取り入れた投資判断と積極的な対話は、持続可能な成長への転換点となり得る。今後は不動産投資の合理性や資本効率の改善など、具体的な施策の実行とその効果の検証が求められるだろう。

日本の資本市場全体にとっても、このような建設的な対話を通じた企業価値向上の取り組みは重要な示唆を含んでいる。上場企業として相応しい成長戦略の構築と実行に向け、経営陣と株主の協力関係がより一層重要になってくるはずだ。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「Shareholder Proposals to Japan Business Systems, Inc. | Global ESG Strategyのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000037.000135781.html, (参照 24-12-19).

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