経営

MANAGEMENT

公開：2024-12-20

YKK APが日本アマゾンアルミニウムの株式を譲受し出資比率を6.31%に拡大、グリーンアルミ原材料の安定供給体制を強化

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• YKK APがNAACの株式を譲受し出資比率が6.31%に
• アルブラス社からのグリーンアルミ原材料調達を増加
• 脱炭素化・循環型社会の実現に向け供給体制を強化

YKK APが日本アマゾンアルミニウムへの出資比率を拡大し環境配慮型原材料の調達を強化

YKK AP株式会社は、2024年12月19日、ブラジルのアルミニウム製錬事業会社アルブラス社に49%出資する日本アマゾンアルミニウム株式会社の株式を住友化学株式会社から譲受した。NAACの第三者割当増資も引き受け、出資比率は2.02%から6.31%に上昇し、アルブラス社からのアルミ地金の取引数量は約2倍になる見込みである。^[1]

NAACは1977年にアマゾンアルミ・プロジェクトへの日本側投資会社として設立され、アマゾン地域の再生可能エネルギーを活用したアルミ製錬を行うアルブラス社に出資している。アルブラス社は製造時のCO2排出量を抑制したグリーンアルミ原材料を安定的に製造しており、世界的な需要拡大に対応する重要な供給源となっている。

YKK APは建築用のサッシやカーテンウォール、エクステリアなどの商品で年間約14万トンのアルミニウムを日本国内で使用している。今回の増資によってグリーンアルミ原材料の調達を強化し、サプライチェーンにおける環境負荷の低減を実現することで、2023年に策定したビジョン「Evolution 2030」の方針である地球環境への貢献を推進していく。

グリーンアルミ原材料の取引概要

YKK APのプレスリリースはこちら

グリーンアルミ原材料について

グリーンアルミ原材料とは、製造過程でのCO2排出量を抑制したアルミニウム素材のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 再生可能エネルギーを活用した製造プロセス
• 従来のアルミニウム製造と比較してCO2排出量を大幅に削減
• 環境負荷の低減と持続可能な資源利用を実現

アマゾン地域の豊富なボーキサイトとアマゾン水系の水力発電を利用することで、環境に配慮した製造が可能となっている。アルミニウム製造は通常多くのエネルギーを必要とするが、再生可能エネルギーの活用により、環境負荷を最小限に抑えることができるのだ。

グリーンアルミ原材料の安定供給に関する考察

YKK APによるNAACへの出資比率拡大は、環境配慮型の原材料調達を強化するという点で画期的な取り組みである。世界的なグリーンアルミ原材料の需要拡大に対応するためには、安定的な供給体制の構築が不可欠であり、今回の出資比率拡大はその重要なステップとなるだろう。

一方で、アマゾン地域での製造には地理的・気候的なリスクが存在しており、自然災害や気候変動による影響を考慮する必要がある。このような状況下では、複数の調達先の確保や製造プロセスの効率化など、リスク分散に向けた取り組みも重要な課題となってくるだろう。

今後は再生可能エネルギーの活用をさらに推進し、製造工程の最適化による環境負荷の低減が期待される。アルミニウム製品の需要は建設業界を中心に高まり続けており、環境に配慮した製造プロセスの確立と安定供給体制の構築が、持続可能な社会の実現に向けた重要な鍵となるはずだ。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「ブラジル・アルミ二ウム製錬事業関係会社「日本アマゾンアルミ二ウム」へ増資 | YKK AP株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000700.000006735.html, (参照 24-12-20).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

「経営」に関するコラム一覧「経営」に関するニュース一覧