AI

エーアイ

公開：2024-12-22

西海市がkintone×生成AIを全庁導入、年間2,000時間以上の業務効率化と職員の高い満足度を実現

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 西海市がkintone×生成AIを全庁導入し年間2,000時間以上の業務を削減
• 議会答弁書作成や文字起こしなど多様な業務に生成AIを活用
• 職員の約9割がkintoneと生成AIの有効性を実感

西海市のkintone×生成AIによる業務効率化の実現

サイボウズ株式会社は生成AIとノーコード・ローコードツール「kintone」を活用した取り組みを2024年12月20日より西海市で開始したことを発表した。西海市は議会答弁書の作成補助や画像内の文字起こしなどの業務に生成AIを取り入れ、kintoneを生成AI活用の全庁基盤として採用することで年間2,000時間を超える業務削減を達成している。^[1]

西海市は株式会社西海クリエイティブカンパニーが提供する自治体向けAIサービス「ばりぐっどくん」をkintoneの基盤上に導入することで、西海市の業務に合った精度の高いアウトプットを実現した。LGWAN-ASPを経由してkintoneにアクセスすることで安全性の高い環境での利用を可能にし、ITの知識がなくても誰でも業務改善に必要なアプリを簡単に開発できる体制を構築している。

試験運用開始後2ヶ月で実施した全庁アンケートでは、57%の職員がログインし各モデルの合算で年間2,072時間の業務削減効果が確認された。約9割の職員がkintoneと生成AIの有効性を実感していると回答し、部署や役職によらず幅広い活用が進んでいることが明らかになっている。

西海市のAIサービス活用状況まとめ

kintoneの事例詳細はこちら

生成AIについて

生成AIとは、機械学習の一種で入力されたデータから新しい内容を自動生成する技術のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 大量のデータから学習し人間のような文章や画像を生成
• 既存の情報を基に新しい価値のあるコンテンツを創出
• 自然言語処理により人間の意図を理解し適切な出力を生成

西海市の事例では生成AIをkintone上で活用することで、議会答弁書の作成や文字起こしなど多岐にわたる業務の効率化を実現している。生成AIとkintoneを組み合わせることで、職員のITスキルに関係なく誰でも簡単に業務改善が可能になるという特徴がある。

kintone×生成AIの全庁導入に関する考察

西海市によるkintone×生成AIの全庁導入は、自治体のDX推進における重要なモデルケースとなり得る取り組みだ。特に注目すべき点は、ITの知識を問わず誰でも活用できる環境を整備し、かつLGWAN-ASPを経由することでセキュリティ面も担保している点である。自治体特有の業務に特化した学習モデルを採用することで、より実用的な業務効率化を実現している。

今後の課題として、AIが生成した内容の精度や信頼性の継続的な検証が必要になってくるだろう。特に議会答弁書など重要な文書の作成においては、AI生成内容のチェック体制の確立が不可欠だ。解決策として、部署横断的なレビュー体制の構築やAIの判断基準となるガイドラインの整備が有効である。

将来的には他の自治体への横展開も視野に入れた標準化の推進が期待される。自治体業務特有の知識やノウハウをAIに効率的に学習させる仕組みの確立と、セキュリティを担保しながら柔軟な運用を可能にする基盤の整備が重要になってくるだろう。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「西海市、kintone×生成AIを全庁導入 年間2,000時間以上の業務削減を達成 | サイボウズ株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000294.000027677.html, (参照 24-12-22).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

「AI」に関するコラム一覧「AI」に関するニュース一覧