パナソニックが海洋生分解性の成形材料を開発、家電筐体や車載部材への展開を予定
スポンサーリンク
記事の要約
- パナソニックが海洋生分解性の成形材料を開発
- セルロースファイバーを高濃度で樹脂に混合する技術を実現
- 家電筐体や車載部材への展開を予定
スポンサーリンク
パナソニックが海洋生分解性のセルロースファイバー成形材料を開発
パナソニックホールディングス MI本部は植物由来のセルロースファイバーを高濃度に樹脂に混ぜ込む技術を海洋生分解性の植物由来樹脂へ展開し、海洋環境で完全に分解可能な成形材料の開発に成功した。開発された成形材料は日本バイオプラスチック協会が認証する海洋生分解性バイオマスプラマークを取得することに成功している。[1]
この成形材料はセルロースファイバーのつなぎ部分を海洋生分解性の樹脂に置き換えることで、耐久性用途に使用されるポリプロピレンと同等の強度を持ちながら海洋での完全生分解性を実現した。従来のkinariと同様に白色の樹脂ペレット化が可能で、木質感などの高いデザイン性も実現できる特徴を備えている。
パナソニックホールディングスは2027年に海洋生分解性ペレットの販売開始を予定しており、家電筐体や車載機構部材、高強度とデザイン性を活かした大物家電外装や美容家電などへの展開を進めていく方針だ。開発した成形材料は米国ラスベガスで開催されるCES 2025にて展示される予定となっている。
海洋生分解性成形材料の特徴まとめ
海洋生分解性材料(開発品) | 生分解性材料 | PP(ポリプロピレン) | |
---|---|---|---|
曲げ弾性率[相対値] | 4.8 | 3.5 | 1.0 |
曲げ強度[相対値] | 1.1 | 1.5 | 1.0 |
スポンサーリンク
海洋生分解性について
海洋生分解性とは、微生物密度が土壌よりも小さい海洋環境であっても微生物の働きによって最終的に水と二酸化炭素に分解される性質のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- 土壌よりも微生物密度の低い海洋環境でも分解が可能
- 最終的に水と二酸化炭素に完全分解される
- 環境負荷を大幅に低減できる特性を持つ
従来の生分解性材料は土壌では完全生分解性を示すものの、微生物密度が低い海洋環境では分解しにくい特徴があった。パナソニックが開発した海洋生分解性の成形材料は、セルロースファイバーと海洋生分解性樹脂を組み合わせることで、自然界流出時の環境汚染リスクを大幅に低減することに成功している。
参考サイト
- ^ Panasonic. 「海洋生分解性のセルロースファイバー成形材料を開発 | 技術・研究開発 | 技術・研究開発 | プレスリリース | Panasonic Newsroom Japan : パナソニック ニュースルーム ジャパン」. https://news.panasonic.com/jp/press/jn250108-8, (参照 25-01-11).
※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。
- 京都大学などの研究チームが世界初の炭素磁石合成に成功、レアアースフリーで軽量かつ安価な次世代磁石の開発が可能に
- ホンダがCES 2025で車載OS「ASIMO OS」とEV新シリーズ「Honda 0」を発表、自動運転レベル3技術の搭載で注目集める
- NECがMateシリーズを刷新、CopilotキーとDDR5メモリ搭載で業務効率化を促進
- SynologyがActiveProtectを発表、統合型データ保護アプライアンスでバックアップ運用が効率化
- PFN、Rapidus、さくらインターネットが国産AIインフラ提供に向けた基本合意を締結、グリーン社会実現へ向け技術連携を強化
- IIJがDWPデバイス関連の新サービスを開始、情報漏えい対策機能とライフサイクル管理をワンストップで提供
- オーディオテクニカが世界初のマイカフィラー制振材採用カーオーディオケーブルを発表、高音質と制振性を両立した新技術で業界をリード
- パナソニックがTechnicsブランドから磁性流体ドライバー搭載の完全ワイヤレスイヤホンを発売、業界初の技術で高音質再生を実現へ
- GoogleがHome Runtimeをアップデート、Matter対応デバイスのオフライン操作とリモートアクセスが可能に
- プラネックスのホテルルーター「ちびファイ4」にクロスサイトスクリプティングの脆弱性、JVNが情報を公開し最新版ファームウェアでの対策を呼びかけ
スポンサーリンク