セキュリティ

SECURITY

公開：2025-02-15

【CVE-2025-20890】Samsung Mobile端末のlibsthmbc.soに脆弱性、特権昇格の危険性で修正アップデートの適用が必要に

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• Samsung端末のlibsthmbc.soに脆弱性が発見
• SMR Jan-2025 Release 1で修正対応が完了
• 不正コード実行の可能性があり対策が必要

Samsung Mobile端末におけるlibsthmbc.soの深刻な脆弱性

Samsung Mobileは2025年2月4日、同社のモバイル端末で使用されているlibsthmbc.soにおいて、バッファフレームのデコード処理に関する脆弱性を発見したことを公開した。この脆弱性は【CVE-2025-20890】として識別されており、CVSS v3.1での評価では深刻度が7.0のHIGHに分類されている。^[1]

この脆弱性は特権のない状態で不正なコードを実行される可能性があり、ユーザーの操作を介して攻撃が実行される危険性がある。Samsung MobileはAndroid 12、13、14を搭載する対象端末に対し、SMR Jan-2025 Release 1にて修正プログラムの提供を開始している。

SSVCによる評価では、この脆弱性の自動的な悪用の可能性は現時点で確認されていないものの、技術的な影響は深刻なレベルに分類されている。CISAは2025年2月12日にこの脆弱性の詳細情報を更新し、対策の重要性を強調している。

CVE-2025-20890の詳細情報まとめ

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Out-of-bounds writeについて

Out-of-bounds writeとは、プログラムが確保されたメモリ領域の範囲外に対してデータを書き込もうとする脆弱性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• メモリ破壊による不正なコード実行の可能性
• システムクラッシュやデータ破損のリスク
• 権限昇格や情報漏洩につながる危険性

Samsung Mobile端末におけるこの脆弱性は、libsthmbc.soライブラリのフレームバッファデコード処理において発生する。攻撃者が特権のない状態でこの脆弱性を悪用した場合、任意のコードを実行される可能性があり、デバイスのセキュリティが著しく損なわれる危険性がある。

Samsung Mobile端末の脆弱性対策に関する考察

Samsung Mobileが迅速にセキュリティアップデートを提供したことは、ユーザーのセキュリティ保護という観点で評価できる。特にAndroid 12から14まで幅広いバージョンに対応したアップデートを用意したことで、多くのユーザーが対策を講じることが可能になった。ただし、エンドユーザーへの周知徹底と更新の促進が今後の課題となるだろう。

今後はセキュリティ機能の強化だけでなく、脆弱性の早期発見と修正プロセスの効率化が重要になってくる。特にメモリ管理に関する脆弱性は深刻な影響を及ぼす可能性があるため、開発段階での徹底的なセキュリティテストの実施が望まれる。自動化されたセキュリティテストの導入も検討に値するだろう。

さらに、ユーザーインタラクションを必要とする攻撃への対策として、セキュリティ意識向上のための教育や啓発活動も重要度を増している。定期的なセキュリティアップデートの重要性を伝えるとともに、ユーザーが自発的に対策を講じられる環境づくりが求められる。これらの取り組みを通じて、より安全なモバイル環境の実現が期待される。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE: Common Vulnerabilities and Exposures」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-20890, (参照 25-02-15).
2. Samsung. https://www.samsung.com/jp/

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