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STマイクロエレクトロニクスが65W GaNコンバータVIPerGaN65Dを発表、小型・低コストの電源設計が可能に

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

STマイクロエレクトロニクスが65W GaNコンバータVIPerGaN65Dを発表、小型・低コストの電源設計が可能に

PR TIMES より


記事の要約

  • STがSOIC16パッケージのVIPerGaN65Dを発表
  • 最大65Wの電源・充電器を小型・低コストで実現
  • 世界の入力電圧規格に対応し高効率な電力変換を実現

STマイクロエレクトロニクスのVIPerGaN65D発表

STマイクロエレクトロニクスは、小型のSOIC16パッケージで提供される65W GaNフライバック・コンバータ「VIPerGaN65D」を2025年3月19日に発表した。VIPerGaN65Dは700V GaNトランジスタとゲート・ドライバ、標準的な保護機能を集積しており、ワイド・バンドギャップ技術による電力密度と電力効率の向上を実現している。[1]

VIPerGaN65Dは最大240kHzでの動作が可能で、スイッチング損失を最小限に抑えることでフライバック・トランスと受動部品、回路基板の小型化によるコスト削減を可能にしている。このコンバータはゼロ電圧スイッチングで動作し、GaNトランジスタがドレイン共振の谷でオンになるように谷での同期遅延を調整することができるのだ。

電流制限値は3.5Aで、世界中の入力電圧規格範囲85V~265Vに対応した設計の場合、最大65Wを供給することが可能となっている。入力が185V~265Vの設計の場合は最大電力定格が85Wまで向上し、スタンバイ電力は30mW未満でエネルギー効率に関する最新の国際規格の要件を満たしている。

VIPerGaN65Dの主な仕様まとめ

項目 詳細
パッケージ SOIC16(細型)
GaNトランジスタ 700V
最大動作周波数 240kHz
電流制限値 3.5A
入力電圧範囲 85V~265V(最大65W)、185V~265V(最大85W)
スタンバイ電力 30mW未満
価格 1000個購入時 約1.16ドル

ワイド・バンドギャップ技術について

ワイド・バンドギャップ技術とは、従来のシリコンよりも広いバンドギャップを持つ半導体材料を利用する技術のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • 高い耐電圧性能と低いオン抵抗を実現
  • 高温での動作が可能で信頼性が向上
  • 高速スイッチングによる電力変換効率の向上

VIPerGaN65Dに採用されているGaN(窒化ガリウム)は代表的なワイド・バンドギャップ半導体材料である。この技術により、小型化と高効率化の両立が可能となり、急速充電器や電源アダプタ、生活家電用の電源など幅広い用途で活用することができるのだ。

参考サイト

  1. ^ PR TIMES. 「STマイクロエレクトロニクス、コスト重視のアプリケーションで省スペース電源を可能にする65W GaNコンバータを発表 | STマイクロエレクトロニクスのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001444.000001337.html, (参照 25-03-22).
  2. 2519

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