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【CVE-2025-30343】OpenSlides 4.2.5未満にディレクトリトラバーサルの脆弱性、意図しないファイル上書きの危険性

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • OpenSlides 4.2.5未満にディレクトリトラバーサルの脆弱性
  • ファイル・フォルダ名による相対パス指定でZIPアーカイブ生成に影響
  • ユーザーの環境で意図しないファイル上書きの可能性

OpenSlides 4.2.5未満のディレクトリトラバーサル脆弱性

MITREは2025年3月21日、OpenSlidesの4.2.5より前のバージョンにディレクトリトラバーサルの脆弱性が存在することを公開した。この脆弱性は【CVE-2025-30343】として識別されており、悪意のある攻撃者がファイルやフォルダのタイトルに相対パスや絶対パスを指定することで、ZIPアーカイブのダウンロード時に影響を及ぼす可能性がある。[1]

本脆弱性のCVSS v3.1基本値は3.0(深刻度:低)と評価されており、攻撃元区分はネットワーク経由で実行可能だが攻撃条件の複雑さは高いとされている。また攻撃には低い特権レベルとユーザーの操作が必要とされ、影響範囲に変更が発生する可能性があるとされている。

脆弱性の影響を受けるのはOpenSlidesのミーティング機能におけるファイル管理システムであり、ユーザーが利用する解凍ツールによってはローカル環境の指定ディレクトリ外にあるファイルが上書きされる可能性がある。Intevation社はOpenSlides 4.2.5でこの問題に対処している。

OpenSlides 4.2.5未満の脆弱性詳細

項目 詳細
CVE番号 CVE-2025-30343
影響を受けるバージョン OpenSlides 4.2.5未満
脆弱性の種類 CWE-24: パストラバーサル('../filedir')
CVSS基本値 3.0(LOW)
影響 指定ディレクトリ外のファイル上書きの可能性
必要な条件 低い特権レベルとユーザーの操作

ディレクトリトラバーサルについて

ディレクトリトラバーサルとは、Webアプリケーションにおいてファイルパスを操作される脆弱性の一種であり、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • 相対パスや絶対パスを用いて意図しないディレクトリにアクセス
  • システム上の重要なファイルの読み取りや改ざんのリスク
  • 「../」などのパス文字列を使用した攻撃手法

OpenSlidesの事例では、ミーティング機能で使用されるファイルやフォルダの名前に「../../../etc/passwd」のような相対パスを含めることで、ZIPアーカイブの生成時にパスが変換され、解凍時に意図しないファイルの上書きが発生する可能性がある。この種の脆弱性は、適切なパス検証やサニタイズ処理により防ぐことが可能である。

OpenSlides 4.2.5の脆弱性対策に関する考察

OpenSlidesのミーティング機能におけるファイル管理システムは、チーム間のコラボレーションを促進する重要な機能として評価できる。しかし今回の脆弱性は、ファイル名やフォルダ名の入力値の検証が不十分であったことを示しており、特にZIPアーカイブ生成時のパス処理において、セキュリティ上の考慮が必要だったと考えられる。

今後の課題として、ファイル名やパスの正規化処理の実装、アップロードされるファイルの厳密な検証メカニズムの導入が挙げられる。特にファイル操作を伴う機能については、意図しないディレクトリへのアクセスを防ぐための包括的なセキュリティ対策が必要となるだろう。ユーザビリティとセキュリティのバランスを保ちながら、より安全なファイル管理システムの実現が求められる。

また将来的には、コンテナ化やサンドボックス環境の活用により、ファイル操作の影響範囲を制限する仕組みの導入も検討に値する。OpenSlidesの開発チームには、脆弱性情報の定期的な評価と、セキュリティ強化のための継続的な取り組みを期待したい。

参考サイト

  1. ^ CVE. 「CVE: Common Vulnerabilities and Exposures」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-30343, (参照 25-03-29).
  2. 1402

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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