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【CVE-2025-24920】Mattermostにアーカイブチャンネルの認可制御の脆弱性、複数バージョンに影響

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • Mattermostの認可制御の脆弱性が発見
  • アーカイブチャンネルでのブックマーク操作が可能に
  • 複数バージョンに影響する深刻度中程度の脆弱性

Mattermost 10.4.x等のアーカイブチャンネルの認可制御の脆弱性

Mattermost社は2025年3月21日、同社のコラボレーションプラットフォームMattermostにおいて、アーカイブされたチャンネルでのブックマーク操作に関する認可制御の脆弱性を公開した。この脆弱性は【CVE-2025-24920】として識別されており、バージョン10.4.x、10.3.x、9.11.x、10.5.xの特定のバージョンに影響を与えることが判明している。[1]

この脆弱性により、認証済みユーザーがアーカイブされたチャンネルでブックマークの作成や更新を行うことが可能となっている。CVSSスコアは4.3(MEDIUM)と評価されており、ネットワークからのアクセスが可能で攻撃の複雑さは低いとされているが、特権が必要となる制限が存在している。

Mattermost社は対策として、バージョン10.6.0、10.4.3、10.3.4、9.11.9、10.5.1で修正を実施している。この脆弱性の発見者はCaleb Roselandとされており、詳細な情報はMattermostのセキュリティアップデートページで公開されている。

影響を受けるバージョンまとめ

バージョン系列 影響を受けるバージョン 修正バージョン
10.4.x 10.4.0から10.4.2 10.4.3
10.3.x 10.3.0から10.3.3 10.3.4
9.11.x 9.11.0から9.11.8 9.11.9
10.5.x 10.5.0 10.5.1

認可制御について

認可制御とは、システムやアプリケーションにおいて、ユーザーやプロセスが特定のリソースやアクションにアクセスする権限を持っているかを確認し制御する仕組みのことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • ユーザーの権限レベルに基づいたアクセス制御の実装
  • システムリソースの保護と適切な利用の保証
  • セキュリティポリシーに基づいた一貫した制御の提供

本脆弱性は、CWE-863(Incorrect Authorization)に分類される認可制御の不備である。CVSSベクトルによると、ネットワークからアクセス可能で攻撃の複雑さは低いものの、攻撃には特権が必要とされ、影響は整合性の部分的な損害に限定されることが示されている。

Mattermostの認可制御脆弱性に関する考察

アーカイブチャンネルでのブックマーク操作に関する認可制御の脆弱性は、Mattermostの機能制限の実装における重要な課題を浮き彫りにしている。チャンネルのアーカイブ機能は過去の情報を保持しつつアクセスを制限する重要な機能であるが、部分的な制御の欠如により本来意図しない操作が可能となってしまう点は、アクセス制御メカニズムの設計と実装の難しさを示している。

この脆弱性の影響範囲は限定的であり、認証済みユーザーによるブックマーク操作という特定の機能に限られているものの、組織の情報管理とセキュリティポリシーの観点から見過ごすことはできない。今後はアーカイブ機能に関連する全ての操作について、より厳密な権限チェックとアクセス制御の実装が求められるだろう。

Mattermostのセキュリティ対応は迅速であり、複数のバージョン系列に対して修正版をリリースしている点は評価できる。今後は類似の認可制御の不備を防ぐため、機能実装時のセキュリティレビューをより強化し、特にアーカイブなどの重要な状態変更に関連する機能については、より慎重な設計と実装の検証が必要となるだろう。

参考サイト

  1. ^ CVE. 「CVE: Common Vulnerabilities and Exposures」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-24920, (参照 25-04-01).
  2. 1397

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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