NTT東日本が医療文書作成支援AIモデルの実証実験を開始、IOWNとtsuzumiで医師の働き方改革を推進

text: XEXEQ編集部
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NTT東日本が医療文書作成支援AIモデルの実証実験を開始、IOWNとtsuzumiで医師の働き方改革を推進

記事の要約

NTT東日本が医療文書作成支援AIモデルの実証実験を開始
IOWNとtsuzumiを活用し医師の働き方改革を支援
関東病院での業務効率化による医療提供体制の維持を目指す

NTT東日本がIOWNとtsuzumiを活用した医療AIの実証実験を開始

東日本電信電話株式会社は2024年12月9日、同社が運営する関東病院において医療文書作成支援AIモデルを活用した実証実験の開始を発表した。このAIモデルは、ネットワーク技術IOWNと大規模言語モデルtsuzumiを組み合わせることで、医療現場における文書作成業務の効率化を実現するものである。^[1]

実証実験では、NECの伝送装置を活用してIOWN APNを構築し、関東病院と遠隔のGPUサーバー間を量子計算機でも攻撃が困難な耐量子セキュアトランスポートシステムで接続する。医療情報の機密性を保ちながら、ローカル環境と同等の低遅延でLLM学習を実現することが可能となるだろう。

このAIモデルは、NTTの40年以上に及ぶ自然言語処理研究の蓄積と世界トップレベルのAI技術を活かして構築される。医療用語の高い専門性に対応しつつ、厚生労働省や経済産業省、総務省のガイドラインに準拠した安全な環境で、医師の働き方改革に貢献することを目指している。

医療文書作成支援AIモデルの実証実験概要

項目	詳細
実施機関	NTT東日本関東病院
使用技術	IOWN、tsuzumi、IOWN APN、耐量子セキュアトランスポートシステム
検証内容	IOWNを基盤としたLLM学習における拠点間通信、医療文書作成支援AIモデルの構築と効果測定
目的	医師の働き方改革における課題解決、持続可能な医療提供体制の維持
特徴	院内データを保持したまま安全かつ低遅延なLLM学習環境を実現

IOWNについて

IOWNとは、Innovative Optical and Wireless Networkの略称で、光を中心とした革新的技術を活用する次世代通信基盤のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

光を中心とした革新的技術による高速大容量通信の実現
膨大な計算リソースの効率的な提供が可能
あらゆる情報を基に個と全体の最適化を実現

本実証実験では、IOWNのAPN技術を活用することで、医療機関と遠隔データセンター間の安全な通信環境を構築している。これにより、機密性の高い医療情報を院内に保持したまま、効率的なAIモデルの学習と運用が可能となるのだ。

参考サイト

^ NTT東日本. 「IOWN×tsuzumiを活用した医療文書作成支援AIモデルによる医師の働き方改革に寄与する院内ＤＸ促進に向けた実証事業の開始 | お知らせ・報道発表 | 企業情報 | NTT東日本」. https://www.ntt-east.co.jp/release/detail/20241209_01.html, (参照 24-12-11).
NEC. https://jpn.nec.com/
経済産業省. https://www.meti.go.jp/index.html
厚生労働省. https://www.mhlw.go.jp/index.html
総務省. https://www.soumu.go.jp/