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公開：2025-03-01

九州博報堂がアジア生活者の訪九実態調査を実施、位置情報ビッグデータ活用で新たな観光動向が明らかに

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 九州博報堂がアジア生活者の訪九実態調査を実施
• 福岡県を起点とした周遊型観光が特徴的
• 自分らしい旅を重視する「My Fit Travel」が特徴

訪九アジア生活者実態把握調査2025の詳細

株式会社九州博報堂のグローバルマーケティングチーム「HAKUHODO PADDLE」は、博報堂DYホールディングスとビリオン・コネクト・ジャパン社と共同で2024年7月1日から10月13日にかけて訪九アジア生活者実態把握調査を実施した。本調査では旅行中の位置情報ビッグデータを活用し、訪九アジア生活者の独自の生活者意識や旅行動態の分析を行っている。^[1]

調査結果によると、訪問優先順位が最も高い都道府県は福岡県で58%を占め、実際の訪問地も福岡県が92%と最も高く、熊本県34%と大分県34%がそれに続いている。福岡県を起点としたトライアングル型の周遊が特徴的で、実際にトライアングルで周遊している旅行者も17%に上っている。

旅行目的は買い物や食べ歩きなどの都市型観光が上位を占める一方、自然景勝地観光や温泉入浴といった目的型観光も人気を集めている。宿泊施設はビジネスホテルが34%と最多だが、シティーホテルやラグジュアリーホテルなど高級志向も顕著で、自分の感性や目的に沿った「My Fit Travel」を重視する傾向が見られるだろう。

訪九アジア生活者の特徴まとめ

調査結果の詳細はこちら

位置情報ビッグデータについて

位置情報ビッグデータとは、スマートフォンなどのモバイルデバイスから取得される位置情報を大規模に収集・分析したデータのことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• リアルタイムでの行動把握が可能
• 大規模なサンプル数による精度の高い分析
• 従来の意識調査では把握できない実態の解明

訪九アジア生活者実態把握調査2025では、ビリオン・コネクト・ジャパン社のグローバルトラベルSIMカードを通じて位置情報ビッグデータを収集している。この手法により、従来のアンケート調査では把握が困難だった訪日外国人の実際の周遊ルートや滞在時間などの詳細な行動データの分析が可能となった。

訪九アジア生活者実態把握調査2025に関する考察

位置情報ビッグデータとアンケート調査を組み合わせた本調査手法は、インバウンド観光の実態把握において革新的なアプローチとなっている。特に福岡県を起点としたトライアングル型の周遊パターンの発見は、今後の観光施策立案における重要な知見となるだろう。

一方で、宮崎県や鹿児島県への訪問率が相対的に低い点は今後の課題として挙げられる。南九州エリアの観光資源の魅力発信強化や、交通アクセスの改善、多言語対応の充実化などの施策によって、九州全体での周遊促進を図ることが重要になってくるだろう。

また、各エリアの訪問者特性に応じたきめ細かなマーケティング施策の展開も求められる。特に訪問頻度の高いリピーター層向けに、従来の観光地とは異なる新たな観光コンテンツの開発や、地域の特色を活かした体験型プログラムの提供が効果的である。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「九州博報堂のグローバルマーケティングチーム「HAKUHODO PADDLE」が『訪九アジア生活者実態把握調査2025』を実施 | 株式会社九州博報堂のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000015.000055884.html, (参照 25-03-01).

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