公開:

【CVE-2025-30179】Mattermostに深刻なMFA認証バイパスの脆弱性、複数バージョンで修正アップデートを緊急リリース

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • Mattermostに複数バージョンでMFA認証回避の脆弱性
  • 検索APIでMFA保護をバイパス可能な深刻な問題
  • MFA認証のセキュリティ機能が一部APIで無効化

MattermostのMFA認証バイパスの脆弱性

Mattermost社は2025年3月21日、同社のチャットプラットフォームMattermostにおいて、特定のバージョンでMFA認証を回避できる脆弱性を発見したことを公開した。この脆弱性は複数のバージョン(10.4.x <= 10.4.2、10.3.x <= 10.3.3、9.11.x <= 9.11.8)に影響を及ぼし、CVE-2025-30179として識別されている。[1]

本脆弱性は、ユーザー検索、チャンネル検索、チーム検索などの特定の検索APIにおいてMFA認証の強制が適切に実装されていないことに起因している。攻撃者は認証済みユーザーとしてこれらのAPIにアクセスすることで、本来必要なMFA認証を回避できる可能性があるのだ。

この問題に対し、Mattermost社は修正版となるバージョン10.4.3、10.3.4、9.11.9をリリースしている。CVSSスコアは4.3(MEDIUM)と評価され、ネットワークからのアクセスが可能で攻撃の複雑さは低いとされているが、攻撃には認証が必要となる。

Mattermostの影響を受けるバージョン一覧

項目 詳細
影響を受けるバージョン 10.4.0-10.4.2、10.3.0-10.3.3、9.11.0-9.11.8
修正済みバージョン 10.5.0、10.4.3、10.3.4、9.11.9
CVSSスコア 4.3(MEDIUM)
脆弱性タイプ CWE-863(認証の不適切な実装)

多要素認証(MFA)について

多要素認証(MFA)とは、ユーザー認証において複数の認証要素を組み合わせて本人確認を行うセキュリティ機能である。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

  • パスワードに加えて生体認証やワンタイムパスワードを併用
  • 単一の認証手段が漏洩しても不正アクセスを防止可能
  • セキュリティレベルを大幅に向上させる効果的な手段

今回のMattermostの脆弱性では、検索APIにおいてこのMFA認証の強制が適切に実装されていないことが問題となっている。通常のログイン時にはMFA認証が要求されるものの、特定のAPIにアクセスする際にこの保護機能がバイパスされてしまう可能性があるため、早急な対応が必要とされるのだ。

Mattermostの脆弱性に関する考察

本脆弱性の発見は、企業向けチャットツールにおけるセキュリティ実装の重要性を改めて浮き彫りにしている。特にMFA認証は重要なセキュリティ機能であり、すべてのAPIエンドポイントで一貫して実装される必要があるが、今回の事例では一部のAPIで実装が漏れており、セキュリティ設計の見直しが必要だろう。

今後は同様の問題を防ぐため、APIセキュリティの包括的な見直しと、セキュリティテストの強化が求められる。特にMFA認証のような重要なセキュリティ機能については、すべてのエンドポイントで確実に実装されているか定期的な検証が必要になるだろう。

また、この事例を通じて、エンタープライズソフトウェアにおけるセキュリティ設計の複雑さと、その管理の難しさが明らかになった。今後はセキュリティ機能の実装状況を一元管理できるような仕組みの導入や、自動化されたセキュリティテストの強化が期待される。

参考サイト

  1. ^ CVE. 「CVE: Common Vulnerabilities and Exposures」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-30179, (参照 25-04-01).
  2. 1314

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

「セキュリティ」に関するコラム一覧「セキュリティ」に関するニュース一覧
アーカイブ一覧
セキュリティに関する人気タグ
セキュリティに関するカテゴリ
ブログに戻る

コメントを残す

コメントは公開前に承認される必要があることにご注意ください。