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NTT東日本がtsuzumiを活用した介護記録作成支援を実証、業務効率が56%向上し介護DXが加速

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

NTT東日本がtsuzumiを活用した介護記録作成支援を実証、業務効率が56%向上し介護DXが加速

PR TIMES より


記事の要約

  • NTT東日本が新潟県上越市で介護事業のAI活用実証を実施
  • 超小型版LLM「tsuzumi」により業務効率が56%向上
  • 介護記録作成の所要時間が39分から17分に短縮

介護現場でのAI活用による業務効率化の実証実験

上越5e協議会、株式会社丸互、NTT東日本は、新潟県上越市の複数の介護事業所において2024年8月から2025年3月まで業務効率化の実証事業を実施した。NTTが開発した超小型版LLM「tsuzumi」を活用した介護記録作成支援により、業務効率を56%向上させることに成功している。[1]

実証事業では介護士の記録業務を対象として、スマートデバイスを模擬したノートパソコンから音声入力を行い、tsuzumiが音声認識した言葉を適切に文字化する校正と、介護記録の項目への仕分けを実施した。tsuzumiの正答率は78%を達成し、介護士1人あたりの1日の記録時間を39分から17分に短縮することが可能となっている。

本実証では、介護システムの提供を行う丸互の事業所にtsuzumiのサーバを設置し、NTT東日本のフレッツ・VPNプライオ回線を経由して遠隔の介護事業所に接続する構成を採用した。GPUを使用せずCPUのみで動作する特徴を活かし、機微な情報をセキュアに扱える環境を実現している。

tsuzumiによる介護記録作成支援の実証結果まとめ

項目 詳細
実証期間 2024年8月から2025年3月
実施場所 新潟県上越市の複数の介護事業所
導入効果 業務効率56%向上(記録時間:39分→17分)
tsuzumiの性能 音声認識・文字化の正答率78%
システム構成 丸互事業所のtsuzumiサーバ、フレッツ・VPNプライオ接続

LLM(大規模言語モデル)について

LLMとは「Large Language Model」の略称で、大量のテキストデータを学習し、人間のような自然な言語処理を行うことができるAIモデルのことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

  • 自然言語の理解と生成が可能な高度な言語処理能力
  • 文脈を考慮した適切な応答や文書生成の実現
  • 様々なタスクに対する柔軟な対応力

介護現場では、LLMの言語処理能力を活用することで、音声入力された内容を正確に文字化し、適切な項目への分類を自動化することが可能となる。特にtsuzumiのような超小型版LLMは、プライバシー保護の観点から重要な介護記録の作成支援に適している。

tsuzumiを活用した介護DXに関する考察

tsuzumiによる介護記録作成支援は、介護士の業務負担軽減という点で大きな成果を上げている。音声入力による直感的な操作と、高精度な文字化・仕分け機能により、介護サービスの質を維持しながら記録業務の効率化を実現することが可能となっている。

今後の課題として、音声認識の正答率向上や、より多様な介護場面への対応が求められるだろう。特に介護現場特有の専門用語や、利用者の状態を詳細に記録する際の表現の精度向上が重要となる。解決策としては、介護分野に特化した学習データの拡充や、現場のフィードバックを活かしたモデルの改善が考えられる。

将来的には、スマートデバイスを活用したフリーハンドでの記録や、介護システムとの連携強化により、さらなる業務効率化が期待される。介護人材不足という社会課題に対し、AIやIT技術を活用した新たなソリューションの可能性を示している。

参考サイト

  1. ^ PR TIMES. 「新潟県上越市の介護事業所において「生成AI活用検証」 を実施し、56%の業務効率化に成功 | 東日本電信電話株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001140.000098811.html, (参照 25-04-01).
  2. 3088

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