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公開：2025-04-24

ソフトウェア業の倒産件数が220件に到達、深刻な人材不足と人件費高騰が小規模事業者を直撃

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 2024年度のソフトウェア業の倒産件数が220件に到達
• 人件費高騰が小規模事業者の経営を圧迫
• SE不足と人材育成の遅れが業界の課題に

ソフトウェア業界の倒産件数が過去10年で最多を記録

帝国データバンクは2024年度のソフトウェア業における倒産動向について調査を実施し、2024年4月23日に結果を公開した。調査結果によると、2024年度の倒産件数は前年度の154件から1.4倍増加して220件に達し、過去10年間で初めて200件を超える結果となっている。従業員10人未満の企業が全体の8割以上を占め、小規模事業者の淘汰が進んでいる実態が明らかになった。^[1]

業界全体ではDXやデジタルツールの導入が進み、IT投資需要は旺盛な状態が続いているものの、深刻なシステムエンジニア不足が業界を苦しめている状況だ。情報サービス業における正社員の人手不足を感じている企業の割合は2025年3月時点で72.2%に達し、全業種でトップとなっている。

情報サービス業の月間所定内給与は2024年平均で37万4377円となり、全業種平均の26万2325円を大きく上回る水準で推移している。大手企業を中心にAIやデータサイエンスなどの高度なスキルを持つ人材への高額な報酬提示が増加しており、中小・小規模事業者にとって人材確保がより困難な状況となっている。

ソフトウェア業の倒産状況まとめ

デジタル人材について

デジタル人材とは、AIやデータサイエンスなどの高度なIT技術を扱うことができる専門的な人材のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• システム開発やデータ分析の専門的スキルを保有
• DX推進やデジタルツール導入を主導する役割を担う
• IT業界で高い需要がある人材として位置づけられる

デジタル人材の不足は、ソフトウェア業界全体に大きな影響を及ぼしている現状がある。2030年にかけてデジタル人材の減少と高齢化が進行するとの予測も出ており、業界全体での人材育成や確保が喫緊の課題となっているのだ。

ソフトウェア業界の人材不足に関する考察

ソフトウェア業界における人材不足の深刻化は、業界全体の構造的な問題として捉える必要がある。特に小規模事業者にとって、高額な人件費負担と人材育成の両立は極めて困難な課題となっており、この状況が改善されない限り、倒産件数の増加傾向は続く可能性が高いだろう。

人材不足の解決策として、業界全体での教育プログラムの確立や、中小企業向けの人材支援制度の整備が求められる。デジタル人材の育成には時間とコストがかかるため、業界団体や行政による支援体制の構築が不可欠となるだろう。

また、AIツールの活用による業務効率化や、リモートワークの推進によるデジタル人材の地域偏在解消なども重要な施策となる。業界全体で柔軟な働き方を推進し、人材の有効活用を図ることが、持続可能な発展につながるはずだ。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「ソフトウェア業の倒産、過去10年で最多　前年度の1.4倍に増加、人件費高騰が小規模事業者を直撃 | 株式会社帝国データバンクのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001063.000043465.html, (参照 25-04-24).
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