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【CVE-2024-38926】ROS2とNav2 humbleにuse-after-free脆弱性を発見、リモートからの攻撃が可能に

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • ROS2とNav2 humbleでuse-after-free脆弱性を発見
  • 脆弱性はAMCLプロセスのパラメータ変更で発生
  • CVSSスコア9.1のクリティカルな脆弱性として評価

ROS2とNav2 humbleに発見された重大な脆弱性

Open Robotics社は2024年12月6日、ロボット向けオープンソースソフトウェアROS2とNav2 humbleにuse-after-free脆弱性を発見したことを公開した。この脆弱性は【CVE-2024-38926】として識別されており、AMCLプロセスのダイナミックパラメータ「/amcl z_short」の値を遠隔で変更することにより発生する危険性が指摘されている。[1]

この脆弱性はCVSSスコア9.1のクリティカルな深刻度として評価されており、攻撃者は特別な権限や認証情報を必要とせずに遠隔から攻撃を実行することが可能である。脆弱性のタイプはCWE-416のUse After Freeに分類されており、メモリ管理に関する重大な問題が含まれている。

CISAによる評価では、この脆弱性は自動化された攻撃が可能であり、実行可能な攻撃コード(PoC)の存在も確認されている。影響を受けるシステムに対して部分的な影響を及ぼす可能性があり、早急な対策が必要とされている。

ROS2とNav2 humbleの脆弱性詳細

項目 詳細
CVE番号 CVE-2024-38926
CVSSスコア 9.1(クリティカル)
発見日 2024年12月6日
影響を受けるシステム ROS2およびNav2 humbleバージョン
脆弱性タイプ Use After Free(CWE-416)
攻撃の特徴 リモートからの実行が可能、認証不要

Use After Freeについて

Use After Freeとは、メモリ管理に関する重大な脆弱性の一種であり、既に解放されたメモリ領域に対してプログラムがアクセスを試みる際に発生する問題を指す。以下のような特徴的な問題点が存在している。

  • 解放済みメモリへの不正アクセスによるシステムクラッシュ
  • メモリ内の機密情報の漏洩リスク
  • 任意のコード実行による権限昇格の可能性

ROS2とNav2 humbleで発見されたUse After Free脆弱性は、AMCLプロセスのダイナミックパラメータを変更する際に発生する。この種の脆弱性は、攻撃者によって悪用された場合にシステム全体に重大な影響を及ぼす可能性があり、早急なパッチ適用や対策が必要とされている。

ROS2とNav2 humbleの脆弱性に関する考察

ROS2とNav2 humbleにおけるuse-after-free脆弱性の発見は、ロボットシステムのセキュリティ管理における重要な転換点となる可能性がある。特にAMCLプロセスのダイナミックパラメータを介した攻撃が可能である点は、産業用ロボットやサービスロボットの運用において深刻なリスクとなることが予想される。

今後はロボットシステムのセキュリティ設計において、メモリ管理の厳密な実装とパラメータ変更時の検証プロセスの強化が必要になるだろう。特にオープンソースプロジェクトにおいては、コミュニティ全体でのセキュリティレビューの徹底と、脆弱性が発見された際の迅速な対応体制の構築が重要となる。

また、ロボットシステムの開発者は、セキュリティバイデザインの考え方を取り入れ、システムの設計段階から潜在的な脆弱性を排除する取り組みを強化する必要がある。今回の事例を教訓として、ロボット業界全体でセキュリティ意識の向上と対策の標準化が進むことが期待される。

参考サイト

  1. ^ CVE. 「CVE-2024-38926 | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-38926, (参照 24-12-20).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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