セキュリティ

SECURITY

公開：2024-12-20

【CVE-2024-43734】Adobe Experience Manager 6.5.21以前にXSS脆弱性、フォームフィールドでの不正スクリプト実行の危険性

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• Adobe Experience Manager 6.5.21以前にXSS脆弱性
• フォームフィールドで悪意のあるスクリプトが実行可能
• 攻撃者による不正なJavaScriptコードが実行される恐れ

Adobe Experience Manager 6.5.21のXSS脆弱性を確認

Adobeは2024年12月10日、Adobe Experience Manager 6.5.21以前のバージョンにおいて格納型XSS（クロスサイトスクリプティング）の脆弱性が確認されたと発表した。攻撃者は脆弱性のあるフォームフィールドに悪意のあるスクリプトを注入することで、ユーザーのブラウザ上で不正なJavaScriptコードを実行できる可能性がある。^[1]

この脆弱性は【CVE-2024-43734】として識別されており、CWEによる脆弱性タイプは格納型XSS（CWE-79）に分類されている。CVSSスコアは5.4（重要度：中）であり、攻撃には特権が必要だが複雑さは低く、影響範囲が変更される可能性があるとされている。

Adobeは本脆弱性に関する情報をセキュリティ情報として公開しており、開発者やシステム管理者に対して早急な対応を呼びかけている。特に脆弱性のあるフォームフィールドを含むページにアクセスした際、ユーザーのブラウザ上で悪意のあるスクリプトが実行される危険性が指摘されている。

Adobe Experience Manager 6.5.21の脆弱性概要

脆弱性の詳細はこちら

格納型XSSについて

格納型XSSとは、Webアプリケーションの脆弱性の一種で、攻撃者が悪意のあるスクリプトをサーバーに保存し、後にそのページにアクセスしたユーザーのブラウザで実行される攻撃手法のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• サーバー側にスクリプトが永続的に保存される
• 複数のユーザーに影響を与える可能性がある
• セッション情報の窃取やフィッシング詐欺に悪用される

XSS攻撃は、入力値の検証が不十分なWebフォームなどを通じて実行される可能性が高く、Adobe Experience Managerの脆弱性もこの典型的な例となっている。攻撃者は悪意のあるJavaScriptコードをフォームフィールドに挿入し、そのページにアクセスした他のユーザーのブラウザ上でスクリプトを実行させることが可能だ。

Adobe Experience Manager 6.5.21のXSS脆弱性に関する考察

Adobe Experience Managerの格納型XSS脆弱性は、コンテンツ管理システムにおける入力値の検証とサニタイズの重要性を再認識させる事例となっている。特にフォームフィールドの実装においては、ユーザー入力を適切にエスケープし、HTMLやJavaScriptコードの実行を防ぐ対策が不可欠であり、開発者は入力値のバリデーションを徹底する必要があるだろう。

今後は同様の脆弱性を防ぐため、開発段階でのセキュリティテストの強化とコードレビューの徹底が求められる。特にコンテンツ管理システムは多くの企業で利用されており、情報漏洩やなりすまし攻撃のリスクが高いため、定期的なセキュリティ診断と脆弱性対策の実施が重要になってくるだろう。

また、Adobe Experience Managerの利用者は、セキュリティアップデートの適用を迅速に行うとともに、フォームフィールドの入力制限やアクセス権限の適切な設定など、多層的な防御策を講じることが推奨される。今回の脆弱性を契機に、Webアプリケーションのセキュリティ対策全般の見直しを行うことが望ましい。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE-2024-43734 | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-43734, (参照 24-12-20).

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