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【CVE-2024-44852】ROS2 navigation2の脆弱性が発見、セグメンテーション違反によるシステム障害のリスクが浮上

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • ROS2 navigation2のv.humbleにセグメンテーション違反の脆弱性
  • theta_starコンポーネントでメモリ破壊の危険性
  • CVSSスコア7.5でセキュリティ深刻度は高レベル

ROS2 navigation2のセグメンテーション違反の脆弱性が発見

Open Robotics社は、ROS2 navigation2のv.humbleにセグメンテーション違反の脆弱性が発見されたと2024年12月6日に発表した。この脆弱性はコンポーネントtheta_star::ThetaStar::isUnsafeToPlan()内で確認されており、無効なポインタや参照の解放によってメモリ破壊が引き起こされる可能性がある。[1]

CISAの評価によると、この脆弱性はCVE-2024-44852として識別されており、CVSSv3.1での評価スコアは7.5点で深刻度は高レベルに分類される。攻撃元区分はネットワークであり攻撃条件の複雑さは低いとされているが、機密性や完全性への影響は確認されていない状況だ。

MITREのCWE分類ではCWE-763(無効なポインタまたは参照の解放)に分類されており、自動化された攻撃が可能で技術的な影響が部分的に存在すると評価された。SSVCの評価では攻撃の自動化が可能であり部分的な技術的影響が及ぶ可能性があるとされている。

セグメンテーション違反の脆弱性の詳細

項目 詳細
脆弱性ID CVE-2024-44852
対象バージョン ROS2 navigation2 v.humble
脆弱性の種類 CWE-763(無効なポインタまたは参照の解放)
CVSSスコア 7.5(高)
影響範囲 可用性への高度な影響
攻撃条件 ネットワーク経由、低い複雑さ

セグメンテーション違反について

セグメンテーション違反とは、プログラムが許可されていないメモリ領域にアクセスしようとした際に発生するエラーのことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

  • プロセスが自身に割り当てられていないメモリ領域にアクセスを試みる
  • 無効なポインタや参照を介したメモリアクセスで発生
  • システムクラッシュやメモリ破壊を引き起こす可能性がある

今回の脆弱性では、theta_star::ThetaStar::isUnsafeToPlan()コンポーネントにおいて無効なポインタや参照の解放による問題が確認された。このような脆弱性はメモリ管理の不備によって引き起こされ、攻撃者による悪用の可能性があるためセキュリティ上の深刻な問題となっている。

ROS2 navigation2の脆弱性に関する考察

ROS2は産業用ロボットから研究用ロボットまで幅広く使用されているため、navigation2コンポーネントの脆弱性は重大な影響を及ぼす可能性がある。特にtheta_starアルゴリズムは経路計画で重要な役割を果たすため、この脆弱性によってロボットの動作が予期せぬ挙動を示す危険性が高まっているのだ。

今後はメモリ管理の厳格化やポインタの安全性検証など、コードの品質向上が求められる。特にロボット制御システムでは安全性が最優先されるため、開発段階での静的解析ツールの活用や、実行時のメモリ保護機能の強化が重要になってくるだろう。

また、オープンソースプロジェクトであるROS2の特性上、コミュニティ全体でのセキュリティ意識の向上も不可欠だ。脆弱性の早期発見と修正のための体制強化、さらにはセキュリティテストの自動化なども検討すべき課題となっている。

参考サイト

  1. ^ CVE. 「CVE-2024-44852 | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-44852, (参照 24-12-20).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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