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公開：2024-12-22

みらいこども財団がオンライン里親月間を実施、児童養護施設出身学生への包括的支援体制の構築へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• みらいこども財団がオンライン里親月間を実施
• 児童養護施設出身学生への奨学金と精神的支援を提供
• 2025年度奨学生のエントリー受付を開始

オンライン里親プロジェクトの2025年度奨学生募集開始

一般財団法人みらいこども財団は、独自の給付型奨学金制度であるオンライン里親プロジェクトの2025年度奨学生エントリー受付を2024年12月12日より開始した。オンライン里親月間として2024年12月20日から2025年1月11日までの期間中、説明会開催やクラウドファンディングの実施、SNSでの情報発信を強化する取り組みを展開している。^[1]

オンライン里親プロジェクトは、複数のオンライン里親が児童養護施設出身の学生とオンライン上で交流を重ねながら卒業まで支援を行う仕組みとなっている。一人の学生に対し7名程度の里親がチームとなり、月額1万円の会費から7割を奨学金として支給する一方で、残りの3割をボランティア会費として運用することで持続可能な支援体制を構築している。

児童養護施設出身の子どもの大学等進学率は21%と全高卒者の半分以下にとどまっており、進学後の中退率も全国平均の3.5倍に上る深刻な状況にある。被虐待経験を持つ児童が約7割を占め、施設退所時点で約4割が精神的な問題を抱えているという現状を踏まえ、資金面と精神面の両面からの包括的な支援を目指している。

オンライン里親月間の概要

オンライン里親プロジェクトの詳細はこちら

児童養護施設について

児童養護施設とは、様々な事情により家庭での養育が困難な児童を受け入れ、保護・養育を行う社会福祉施設を指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 保護者による養育が困難な児童の生活支援を提供
• 心身の健全な発達と自立支援を目的とした支援体制
• 専門的な知識を持つ職員による24時間体制の支援

児童養護施設の入所児童の約7割が被虐待経験を有しており、施設退所時点で約4割の児童が何らかの精神的な問題を抱えている。大学等への進学率は全高卒者の半分以下の21%にとどまり、進学後も経済的・精神的な課題から中退を余儀なくされるケースが全国平均の3.5倍に上る深刻な状況となっている。

オンライン里親プロジェクトに関する考察

オンライン里親プロジェクトの特徴的な点は、単なる経済的支援にとどまらず、複数の里親による精神的なサポート体制を構築している点にある。特に月額1万円という比較的参加しやすい金額設定と、7名程度でチームを組むことによるリスク分散は、持続可能な支援システムとして高く評価できるだろう。

一方で、支援を受けられる学生数がまだ限定的であることや、オンラインでのコミュニケーションに不慣れな里親や学生への対応が今後の課題となる可能性がある。支援の質を維持しながら規模を拡大していくためには、里親向けの研修プログラムの充実や、対面でのイベント開催なども検討する必要があるだろう。

今後は、企業や教育機関との連携を強化し、就職支援や学習支援などのプログラムを追加することで、より包括的な支援体制の構築が期待される。特に施設退所後の就職率向上や、社会的自立に向けたライフスキル教育なども重要な課題となってくるだろう。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「【オンライン里親月間】児童養護施設出身学生を”繋がり”で支える！みらいこども財団が『オンライン里親月間』を実施 | 一般財団法人みらいこども財団のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000147661.html, (参照 24-12-22).

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