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公開：2025-01-17

LIXILと宏幸がFRPマテリアルリサイクルを開始、建材業界における環境負荷低減に向けた取り組みを加速

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• LIXILがFRPのマテリアルリサイクルを開始
• 宏幸との協業により廃FRPの再資源化を実現
• 浴室工場全体の再資源化率が86.2%に向上

LIXILと宏幸のFRPマテリアルリサイクル協業開始

株式会社LIXILは再資源化事業計画認定企業である宏幸と協業し、2025年1月10日よりFRP（繊維強化プラスチック）のマテリアルリサイクルを開始した。FRPは防水性や耐久性に優れ浴槽などの素材として広く普及しているが、熱硬化性樹脂とガラス繊維の複合素材であるため素材分離が困難で、これまでは埋め立てや焼却処分されてきた経緯がある。^[1]

LIXILの浴室工場では従来、廃FRPを粉砕してセメントの原燃料とするサーマルリサイクルを採用していたが、再資源化率向上のためにサーマルリサイクル削減が課題となっていた。宏幸との協業により、LIXIL筑波工場から排出される廃FRPをすべてマテリアルリサイクルすることが可能になり、浴室工場全体のFRP廃棄物の約半分が再資源化される見込みとなっている。

LIXILは環境ビジョン2050「Zero Carbon and Circular Living」を掲げ、2050年までに事業プロセスと製品・サービスによるCO₂排出量を実質ゼロにすることを目標としている。今回のFRPマテリアルリサイクルの取り組みは、資源の循環利用促進という重点領域の一環として位置づけられ、環境負荷低減と社会へのインパクト創出に貢献することが期待される。

FRPマテリアルリサイクルの概要

マテリアルリサイクルについて

マテリアルリサイクルとは、廃棄物を新たな製品の原料として再利用するリサイクル方法のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 廃棄物を原料として再利用することで資源の有効活用が可能
• 焼却や埋め立てと比較して環境負荷を大幅に低減
• 製品の原料として再利用されるため資源循環に直接的に貢献

FRPのマテリアルリサイクルは、複合素材という特性から技術的な課題が存在していたが、近年の技術革新により実用化が進んでいる。LIXILと宏幸の協業による取り組みは、建材業界における資源循環の新たなモデルケースとして注目を集めている。

FRPマテリアルリサイクルに関する考察

LIXILと宏幸の協業によるFRPマテリアルリサイクルの開始は、建材業界における環境負荷低減の重要な一歩となる可能性が高い。特に浴室工場全体の再資源化率が86.2%まで向上することは、循環型社会の実現に向けた具体的な成果として評価できるだろう。

今後の課題としては、マテリアルリサイクル技術のさらなる効率化とコスト削減が挙げられる。FRPの再資源化には高度な技術と設備投資が必要となるため、他の建材メーカーへの展開には経済性の確保が重要になってくるはずだ。

環境負荷低減と経済性の両立は、サステナブルな事業展開において重要な要素となる。LIXILと宏幸の取り組みが業界のベストプラクティスとなり、建材業界全体のサーキュラーエコノミー推進につながることが期待される。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「再資源化が困難だったFRPのマテリアルリサイクルを開始 | 株式会社LIXILのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000690.000015099.html, (参照 25-01-17).

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