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公開：2025-01-28

常石鉄工がClassNKから世界初の船舶用推進軸製造事業所承認を取得、検査効率化で業界に新風

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 常石鉄工がClassNKから船舶用推進軸の製造事業所承認を取得
• 船舶用推進軸製造事業所としての世界初の承認事例
• 品質管理体制と効率的な検査体制が評価

ClassNKによる常石鉄工の船舶用推進軸製造事業所承認取得

常石鉄工株式会社は2024年12月4日、一般財団法人日本海事協会から船舶用推進軸および中間軸の製造事業所として事業所承認を取得した。この承認は船舶用推進軸および中間軸の製造事業所に対するClassNKの事業所承認として世界初の事例であり、常石鉄工の長年にわたる製品製造実績と品質管理体制が高く評価されている。^[1]

常石鉄工は従来、船舶用推進軸および中間軸の製造において、製品製造ごとに各船級協会の承認検査を受けており、業務効率化の課題を抱えていた。ClassNKからの事業所承認取得により、立会検査と自主検査を組み合わせた効率的な検査体制が実現し、検査に関わる時間とコストの大幅な削減が期待できるようになった。

常石鉄工は船体ブロックや船尾骨材などの艤装品製造を主力事業としており、常石造船や海外の造船事業現地法人への供給も担っている。2014年4月に稼働を開始した若松スティール工場では、電気炉などの大型設備を活用した鋼塊や鋳鋼品の製造を展開し、素材から加工までの一貫生産体制を構築している。

船舶用推進軸製造事業所承認の概要

船級協会について

船級協会とは、船舶の安全性と品質を確保するための第三者機関であり、規則制定と検査を行う重要な役割を担っている。以下のような特徴的な業務を行っている。

• 船舶の規則制定と検査の実施
• 商船の保険付保に必要な船級の登録
• 材料・機器等の製造事業所に対する品質システム審査

ClassNKは海上輸送の安全と海洋環境の保護に取り組む国際船級協会として、船級の品質確保および向上に尽力している。船舶用推進軸製造においても、品質システムの審査と共に製造技術や設備などの審査を行い、製品の製造事業所としての承認を実施している。

船舶用推進軸製造事業所承認に関する考察

常石鉄工による船舶用推進軸の製造事業所承認取得は、造船業界における品質管理と効率化の両立を示す重要な一歩となっている。事業所承認により検査プロセスが効率化されることで、製造リードタイムの短縮とコスト削減が実現し、造船業界全体の競争力向上にも寄与するだろう。

今後は他の船級協会からも同様の事業所承認制度が展開される可能性があり、造船業界全体での効率化が進むことが期待される。一方で品質管理基準の統一化や国際標準化への対応など、新たな課題も出てくる可能性があるため、業界全体での取り組みが重要になってくるだろう。

製造業におけるDXの流れの中で、検査プロセスのデジタル化やリアルタイムモニタリングの導入なども期待される。常石鉄工には世界初の承認取得企業として、業界のベストプラクティスを確立し、さらなる技術革新をリードしていく役割が求められている。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「常石鉄工 ClassNKより船舶用推進軸および中間軸の製造事業所に対する事業所承認を取得、世界初例 | ツネイシホールディングス株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000036.000115319.html, (参照 25-01-28).

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