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公開：2025-02-18

PFUがリチウムイオン電池検知システムでNEDOコンテスト1位を獲得、高精度な検出技術で廃棄物処理の安全性向上へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• PFUがNEDOリチウムイオン電池検出装置コンテストで1位獲得
• X線検査とAIを組み合わせた高精度な検知システムを開発
• 2025年10月に製品化予定で認識精度のさらなる向上を目指す

PFUのリチウムイオン電池検知システムが高い評価を獲得

株式会社PFUは2025年2月17日、NEDOが主催する「NEDO Challenge, Li-ion Battery 2025」のリチウムイオン蓄電池検出装置部門において1位を獲得したことを発表した。株式会社IHI検査計測と共同開発したX線検査センサーと廃棄物分別特化AIエンジンを組み合わせた検知システムが高い評価を受けている。^[1]

本システムは世界シェアNo.1のスキャナー開発で培った画像処理技術とIHI検査計測の優れたX線撮像技術を融合することで実現した。成果審査会では、プラごみにおいて検知率100%、誤検知率0%という高い認識精度を達成し、不燃ごみでも検知率90%、誤検知率2%という優れた性能を示している。

今後は自治体やプラント会社などのステークホルダーとの共創活動を通じて製品化を進め、2025年10月のリリースを予定している。対象領域もプラごみや不燃ごみから建設廃棄物へと拡大し、リチウムイオン蓄電池による火災問題の解決と資源の有効活用を目指すとしている。

リチウムイオン電池検知システムの性能まとめ

X線検査センサーについて

X線検査センサーとは、物体内部を非破壊で検査できる技術で、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 物体を透過するX線を利用した非破壊検査が可能
• 内部構造や異物を高精度に検出できる
• 自動化された検査工程での使用に適している

廃棄物処理施設におけるX線検査センサーの活用は、リチウムイオン電池の検出において重要な役割を果たす。特にAIエンジンと組み合わせることで、高速かつ正確な判別が可能となり、火災リスクの低減と資源の効率的な回収に貢献している。

リチウムイオン電池検知システムに関する考察

PFUとIHI検査計測が開発したリチウムイオン電池検知システムは、廃棄物処理施設における火災事故の防止という社会課題に対する革新的なソリューションとなっている。特にプラごみにおける100%の検知率は、安全性の向上と効率的な資源回収の両立を実現する画期的な成果であり、今後の廃棄物処理施設の標準装備となる可能性を秘めている。

一方で、不燃ごみにおける検知率と誤検知率にはまだ改善の余地があり、様々な廃棄物の形状や材質に対応できる柔軟性の向上が課題となっている。また、建設廃棄物への展開を見据えた場合、より大規模な処理能力と耐久性の確保が必要となるだろう。

今後はAIエンジンの学習データの拡充や、より高度なX線撮像技術の開発により、さらなる性能向上が期待される。特に自治体やプラント会社との共創活動を通じて、現場のニーズに即した機能改善と運用ノウハウの蓄積が重要となるはずだ。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「PFUがNEDO懸賞金活用型プログラム「NEDO Challenge,Li-ion Battery 2025」にて1位獲得！ | 株式会社PFUのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000143.000053253.html, (参照 25-02-18).

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