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帝国データバンクが2024年度企業倒産を発表、11年ぶりに1万件超えで中小企業の経営危機が深刻化

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

帝国データバンクが2024年度企業倒産を発表、11年ぶりに1万件超えで中小企業の経営危機が深刻化

PR TIMES より


記事の要約

  • 2024年度の企業倒産は1万70件で11年ぶりに1万件超え
  • 負債総額は2兆2525億7200万円で3年連続2兆円超
  • 人手不足や物価高が中小企業の経営に大きな影響

2024年度の企業倒産状況と中小企業の経営課題

株式会社帝国データバンクは2025年4月8日に2024年度の企業倒産件数について集計・分析した結果を公開した。2024年度の倒産件数は1万70件(前年度8881件、13.4%増)となり、3年連続で前年度を上回り、2013年度(1万102件)以来11年ぶりに1万件を超える結果となった。負債5000万円未満の倒産が2000年度以降で最多となるなど、中小零細規模の倒産が目立つ状況となっている。[1]

負債総額は2兆2525億7200万円(前年度2兆4344億7400万円、7.5%減)で、前年度から微減となったものの、3年連続で2兆円を超えた。業種別にみると、全業種で前年度を上回り、『サービス業』(前年度2187件→2638件、20.6%増)が最も多く、2000年度以降で最多となった。『小売業』(同1874件→2109件、12.5%増)、『建設業』(同1749件→1932件、10.5%増)がこれに続いている。

地域別にみると、9地域中8地域で前年度を上回った。『北海道』を除く8地域が過去10年で最多となり、最も件数が多かったのは『関東』(前年度3204件→3470件、8.3%増)で、『近畿』(同2234件→2595件、16.2%増)が続いた。特に「物価高倒産」は925件判明し、過去最多を更新するなど、物価高騰が企業経営に大きな影響を与えていることが明らかになった。

企業倒産の特徴と影響要因まとめ

項目 詳細
倒産件数 1万70件(前年度比13.4%増)
負債総額 2兆2525億7200万円(前年度比7.5%減)
最多発生業種 サービス業(2638件、前年度比20.6%増)
最多発生地域 関東(3470件、前年度比8.3%増)
物価高倒産 925件(過去最多更新)
人手不足倒産 350件(2年連続300件超、過去最多更新)
後継者難倒産 507件(前年度から減少も過去2番目の高水準)
ゼロゼロ融資後倒産 680件(初めて前年度を下回る)

倒産主因分析について

倒産主因とは、企業が倒産に至った根本的な原因や要素を指しており、主な種類として以下のような点が挙げられる。

  • 販売不振(売上低下や市場縮小による収益悪化)
  • 売掛金回収難(取引先からの支払い遅延や未回収)
  • 不良債権の累積(返済見込みのない債権の増加)

2024年度の倒産主因別データによると、「販売不振」が8261件(前年度7027件、17.6%増)で最も多く、全体の82.0%を占めている。「売掛金回収難」(同44件→49件、11.4%増)や「不良債権の累積」(同15件→16件、6.7%増)などを含めた『不況型倒産』の合計は8389件(同7155件、17.2%増)となった。また「経営者の病気、死亡」(前年度285件→316件、10.9%増)は2000年度以降で最多を更新し、中小企業における人的要因の重要性を示している。

企業倒産増加に関する考察

2024年度の企業倒産件数が1万件を超えた背景には、コロナ禍からの経済正常化過程における構造的な問題が浮き彫りになっていると考えられる。特に中小零細企業においては物価高による原材料費の上昇や賃上げ圧力に加え、人手不足という三重苦に直面しており、収益構造の改善が追いつかないまま経営継続が困難になるケースが増加している。これら複合的な要因が重なり合うことで、特に価格転嫁が難しい業界や地域において倒産リスクがさらに高まっているのではないだろうか。

今後の懸念点として、日銀による追加利上げの可能性や金融機関の融資先選別強化など資金調達環境の変化が挙げられる。特に「ゼロゼロ融資」などコロナ禍の緊急支援策で資金調達した企業が返済期限を迎える中、本業の収益力が回復していない企業にとっては資金繰りがさらに厳しくなる可能性が高い。政府による「早期事業再生法案」や「再生・再チャレンジ支援円滑化パッケージ」などの支援策が中小企業にどこまで浸透するかが重要な鍵となるだろう。

企業の新陳代謝という観点からは、事業再構築を進める企業と撤退を余儀なくされる企業の二極化が進むことも予想される。特に価格転嫁率が現状レベルにとどまる状況では、物価高や人手不足の影響を受けやすい建設業、製造業、小売業を中心に倒産リスクが高止まりする恐れがある。今後は企業の事業モデル転換を促進する政策支援と金融機関による経営支援の両輪が、企業の持続可能性を高める上で不可欠となってくるだろう。

参考サイト

  1. ^ PR TIMES. 「2024年度の企業倒産は1万70件、11年ぶりに1万件超える 人手不足、物価高が中小企業の経営を直撃 ― 全国企業倒産集計2024年度報 | 株式会社帝国データバンクのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001055.000043465.html, (参照 25-04-10).
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