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【CVE-2024-8177】GitLab CE/EEにHarbor Registry連携の脆弱性、非効率なアルゴリズムによりDoS攻撃のリスク

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • GitLab CE/EEに複雑なアルゴリズムの脆弱性が発見
  • Harbor Registryを介したDoS攻撃のリスクが判明
  • GitLab 17.4.5などの新バージョンで修正済み

GitLab CE/EEのHarbor Registry連携における脆弱性が発覚

GitLab社は2024年11月26日、GitLab CE/EEの全バージョンにおいて非効率なアルゴリズムの複雑性に起因する脆弱性【CVE-2024-8177】を公開した。この脆弱性は悪意のあるHarbor Registryを統合した際にDoS攻撃を引き起こす可能性があり、GitLab 15.6から17.4.5未満、17.5から17.5.3未満、17.6から17.6.1未満の全てのバージョンに影響を与えることが判明している。[1]

CVSSスコアは5.3でMedium(中程度)の深刻度と評価されており、攻撃元区分はネットワーク経由で、攻撃条件の複雑さは高いとされている。この脆弱性は低い特権レベルで実行可能であり、ユーザーの介入は不要だが、影響範囲は変更される可能性があることが指摘されている。

また、この脆弱性はHackerOneのバグバウンティプログラムを通じて報告され、発見者のa92847865氏によって特定された。GitLabは問題を認識し、該当するバージョンのユーザーに対して、最新のセキュリティアップデートの適用を推奨している。

GitLab CE/EEの脆弱性情報まとめ

項目 詳細
CVE番号 CVE-2024-8177
影響を受けるバージョン 15.6から17.4.5未満、17.5から17.5.3未満、17.6から17.6.1未満
CVSSスコア 5.3(Medium)
脆弱性のタイプ 非効率なアルゴリズムの複雑性(CWE-407)
影響 Harbor Registry統合時のDoS攻撃の可能性
発見者 a92847865氏(HackerOne経由)

非効率なアルゴリズムの複雑性について

非効率なアルゴリズムの複雑性とは、プログラムの処理効率に関する脆弱性の一種であり、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • プログラムの実行時間が入力データに対して極端に増加する
  • システムリソースの過剰な消費につながる可能性がある
  • DoS攻撃の原因となりうる処理の非効率性を含む

GitLab CE/EEの事例では、Harbor Registryとの統合時に非効率なアルゴリズムが使用されており、攻撃者がこの特性を悪用することでサービス拒否攻撃を引き起こす可能性がある。この種の脆弱性は、特に大規模なデータ処理や複雑な操作を行うエンタープライズシステムにおいて重要な問題となっている。

GitLab CE/EEの脆弱性に関する考察

GitLabのような広く利用されているバージョン管理システムにおいて、Harbor Registryとの統合に関する脆弱性が発見されたことは、コンテナレジストリの安全性という観点で重要な示唆を与えている。特にエンタープライズ環境での利用が多いGitLab CE/EEにおいて、DoS攻撃のリスクが存在することは、開発パイプライン全体のセキュリティに影響を及ぼす可能性があるだろう。

今後はコンテナレジストリとの統合におけるセキュリティチェックの強化が必要となってくる可能性が高い。特にマイクロサービスアーキテクチャの採用が進む中、コンテナレジストリとの連携は更に重要性を増すことが予想され、アルゴリズムの効率性とセキュリティのバランスを取ることが課題となるだろう。

また、HackerOneを通じたバグ報告システムの有効性も示された形となり、今後はさらなるセキュリティコミュニティとの協力体制の強化が期待される。オープンソースプロジェクトにおいて、コミュニティ主導のセキュリティ対策は不可欠な要素となっているのだ。

参考サイト

  1. ^ CVE. 「CVE-2024-8177 | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-8177, (参照 24-12-17).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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