【CVE-2024-38924】ROS2とNav2 humbleに深刻な脆弱性、遠隔からの攻撃リスクで緊急対応が必要に
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記事の要約
- ROS2とNav2 humbleにuse-after-freeの脆弱性
- nav2_amclプロセスでの動的パラメータ変更で発生
- CVSSスコア9.1のクリティカルな脆弱性
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ROS2とNav2 humbleのuse-after-free脆弱性
Open Robotics社は、Robotic Operating System 2(ROS2)とNav2 humbleに深刻な脆弱性が発見されたことを2024年12月6日に公開した。この脆弱性はnav2_amclプロセスにおけるuse-after-freeの問題で、動的パラメータ「/amcl laser_model_type」の値を遠隔から変更することで発生する可能性があるのだ。[1]
CVE-2024-38924として識別されているこの脆弱性は、CVSSスコアが9.1と評価されており極めて深刻な問題とされている。この脆弱性は攻撃の複雑さが低く特権も不要であることから、遠隔からの攻撃が容易に実行可能な状態となっているのだろう。
CWEによる脆弱性分類ではCWE-416(Use After Free)に分類されており、既に解放されたメモリ領域へのアクセスによって引き起こされる脆弱性である。CVSSベクトルの詳細な分析によると、機密性と完全性への影響が高く評価されており、システムのセキュリティに重大な影響を及ぼす可能性が指摘されているのだ。
ROS2とNav2 humbleの脆弱性概要
項目 | 詳細 |
---|---|
CVE番号 | CVE-2024-38924 |
影響を受けるソフトウェア | ROS2、Nav2 humble |
脆弱性の種類 | Use After Free (CWE-416) |
CVSSスコア | 9.1 (Critical) |
攻撃の複雑さ | Low |
必要な特権 | 不要 |
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Use After Freeについて
Use After Freeとは、プログラムが既に解放されたメモリ領域にアクセスしようとする際に発生する脆弱性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- 解放済みメモリへの不正アクセスによる実行コードの注入が可能
- メモリ破壊によるプログラムのクラッシュやデータ改ざんのリスク
- 権限昇格や任意のコード実行につながる可能性
ROS2とNav2 humbleで発見された脆弱性は、nav2_amclプロセスにおける動的パラメータの変更時に発生するUse After Free問題である。遠隔から攻撃可能な状態であり、CVSSスコアが9.1と高く評価されていることから、早急な対応が求められる状況となっているのだ。
ROS2とNav2 humbleの脆弱性に関する考察
ROS2とNav2 humbleにおけるuse-after-free脆弱性の発見は、ロボット制御システムのセキュリティ上の重要な警鐘となっている。特に動的パラメータの変更という一般的な操作を介して攻撃が可能である点は、システムの設計段階からのセキュリティ考慮の重要性を示唆している。今後は同様の脆弱性を防ぐため、メモリ管理に関する厳密なチェック機構の実装が求められるだろう。
ロボットシステムの普及に伴い、ROS2のようなプラットフォームのセキュリティ強化は更に重要性を増すことが予想される。特に産業用ロボットや自律移動ロボットなど、物理的な動作を伴うシステムでは、セキュリティ上の脆弱性が人的被害につながる可能性があり、より慎重な対応が必要となるだろう。メモリ安全性を担保する言語の採用や、定期的なセキュリティ監査の実施が望まれる。
また、オープンソースプロジェクトとしてのROS2の特性を活かし、コミュニティ全体でのセキュリティ意識の向上と、脆弱性対策のナレッジ共有が重要となる。脆弱性の早期発見と修正のサイクルを確立し、セキュアなロボットシステムの開発・運用を実現することが期待されるのだ。
参考サイト
- ^ CVE. 「CVE-2024-38924 | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-38924, (参照 24-12-20).
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