セキュリティ

SECURITY

公開：2024-12-20

【CVE-2024-43718】Adobe Experience Manager 6.5.21以前に脆弱性、保存型XSSによる不正スクリプト実行の可能性

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• Adobe Experience Manager 6.5.21以前に脆弱性
• 保存型クロスサイトスクリプティングの問題を確認
• フォームフィールドで悪意のあるスクリプト実行の可能性

Adobe Experience Manager 6.5.21の脆弱性を確認

Adobe社は2024年12月10日にAdobe Experience Manager 6.5.21以前のバージョンに保存型クロスサイトスクリプティング（Stored XSS）の脆弱性が存在することを公表した。この脆弱性はCVE-2024-43718として識別されており、攻撃者が脆弱なフォームフィールドに悪意のあるスクリプトを注入できる可能性が指摘されている。^[1]

この脆弱性はCWE-79（クロスサイトスクリプティング）に分類されており、CVSS v3.1での評価スコアは5.4（深刻度：中）となっている。攻撃者は特権アクセスを必要とし、ユーザーの操作を介して悪意のあるスクリプトを実行する可能性があるため、特に脆弱なフィールドを含むページへのアクセス制御が重要となっている。

Adobe社は脆弱性の詳細な技術情報をセキュリティ勧告APSB24-69として公開しており、影響を受けるバージョンのユーザーに対して適切な対策を講じるよう呼びかけている。SSVCの評価によると、この脆弱性の悪用は自動化されておらず、技術的な影響は部分的であると判断されている。

Adobe Experience Manager 6.5.21の脆弱性概要

セキュリティ勧告の詳細はこちら

クロスサイトスクリプティングについて

クロスサイトスクリプティング（XSS）とは、Webアプリケーションの脆弱性の一種であり、攻撃者が悪意のあるスクリプトをWeb上で実行できる状態を指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• ユーザーの入力データが適切にサニタイズされていない
• 悪意のあるスクリプトがWebページに埋め込まれる
• 他のユーザーのブラウザ上で不正なスクリプトが実行される

保存型XSSは特に深刻な脆弱性であり、攻撃コードがサーバーに永続的に保存される特徴がある。Adobe Experience Manager 6.5.21以前のバージョンで確認された脆弱性は、フォームフィールドを介して悪意のあるスクリプトが注入され、そのページにアクセスした他のユーザーの環境で実行される可能性がある。

Adobe Experience Manager 6.5.21の脆弱性に関する考察

Adobe Experience Managerの脆弱性が中程度の深刻度と評価されたことは、限定的な条件下でのみ攻撃が可能であることを示している。攻撃者は特権アクセスとユーザーの操作を必要とするため、適切なアクセス制御と入力値のバリデーションを実装することで、リスクを大幅に軽減できる可能性が高いだろう。

今後は同様の脆弱性を防ぐため、開発段階でのセキュリティテストの強化が重要となってくる。特にユーザー入力を受け付けるフォームフィールドについては、HTMLエンコーディングやサニタイズ処理の徹底が不可欠であり、定期的なセキュリティ監査の実施も検討する必要があるだろう。

また、Adobe Experience Managerの次期バージョンでは、XSSに対する保護機能の強化が期待される。特にフォームフィールドの入力検証やスクリプト実行の制限など、セキュリティ機能の改善によって、より安全なコンテンツ管理システムとしての価値が高まることが期待できる。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE-2024-43718 | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-43718, (参照 24-12-20).

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