セキュリティ

SECURITY

公開：2024-12-20

【CVE-2024-43742】Adobe Experience Manager 6.5.21以前にクロスサイトスクリプティングの脆弱性が発見、中程度の深刻度と評価

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• Adobe Experience Managerにクロスサイトスクリプティングの脆弱性
• バージョン6.5.21以前が影響を受ける深刻な問題
• 悪意のあるスクリプトがフォームフィールドに注入される可能性

Adobe Experience Manager 6.5.21の脆弱性問題

Adobe社は2024年12月10日にAdobe Experience Managerのバージョン6.5.21以前に影響を及ぼすクロスサイトスクリプティング（Stored XSS）の脆弱性を公開した。この脆弱性は攻撃者が脆弱なフォームフィールドに悪意のあるスクリプトを注入することで悪用される可能性があり、被害者のブラウザ上で不正なJavaScriptが実行される恐れがある。^[1]

CVE-2024-43742として識別されたこの脆弱性は、CVSSスコア5.4の中程度の深刻度と評価されており、攻撃元区分はネットワークであることが判明している。また、攻撃の複雑さは低いものの、特権が必要であり、ユーザーの関与が必要とされるなど、特定の条件下での実行が想定されている。

SSVCの評価によると、現時点での自動化された攻撃の痕跡は確認されていないものの、システムへの技術的な影響は部分的に存在すると判断されている。Adobe社はこの脆弱性に対する詳細な情報をセキュリティ情報として公開しており、影響を受けるバージョンのユーザーに対して適切な対応を促している。

Adobe Experience Manager 6.5.21の脆弱性詳細

脆弱性の詳細についてはこちら

クロスサイトスクリプティングについて

クロスサイトスクリプティング（XSS）とは、Webアプリケーションの脆弱性の一種であり、攻撃者が悪意のあるスクリプトをWebページに挿入できる脆弱性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• Webサイトに悪意のあるスクリプトを埋め込むことが可能
• ユーザーの個人情報やセッション情報の窃取が可能
• 永続的な攻撃が可能なStored XSSは特に危険

今回のAdobe Experience Managerの脆弱性は、CWE-79に分類される永続的なクロスサイトスクリプティング（Stored XSS）であり、フォームフィールドに悪意のあるスクリプトが注入される可能性がある。この種の脆弱性は被害者がページを閲覧した際に不正なJavaScriptが実行される危険性があるため、早急な対応が推奨されている。

Adobe Experience Manager 6.5.21の脆弱性に関する考察

Adobe Experience Managerの脆弱性は、コンテンツ管理システムの重要性が増す中で特に注目すべき問題となっている。企業のデジタルプレゼンスにおいて、コンテンツ管理システムは中核的な役割を果たしており、この種の脆弱性は情報漏洩やシステム改ざんなどの深刻な被害をもたらす可能性があるだろう。

今後は、特にフォームフィールドの入力値バリデーションやサニタイズ処理の強化が重要な課題となるはずだ。Adobe社には、定期的なセキュリティアップデートの提供と、開発者向けのセキュアコーディングガイドラインの拡充が期待されている。

また、Webアプリケーションのセキュリティ対策として、WAFの導入やペネトレーションテストの実施など、多層的な防御戦略の採用が推奨される。セキュリティ対策の強化と、ユーザビリティの維持のバランスを取ることが、今後の重要な課題となるだろう。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE-2024-43742 | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-43742, (参照 24-12-20).

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