セキュリティ

SECURITY

公開：2024-12-20

【CVE-2024-52989】Adobe Animate 24.0.5以前のバージョンに整数アンダーフローの脆弱性が存在、任意コード実行のリスクあり

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• Adobe Animateに整数アンダーフローの脆弱性
• 悪意のあるファイルを開くと任意コード実行の可能性
• バージョン23.0.8、24.0.5以前が影響を受ける

Adobe Animate 24.0.5以前のバージョンにおける脆弱性

Adobe社は2024年12月10日、Adobe Animateのバージョン23.0.8および24.0.5以前に整数アンダーフロー（ラップまたはラップアラウンド）の脆弱性が存在することを公表した。この脆弱性はCVE-2024-52989として識別されており、CVSS v3.1で7.8（High）のスコアが付与されている。^[1]

この脆弱性は悪意のあるファイルを開いた際に現在のユーザーコンテキストで任意のコード実行を引き起こす可能性があり、攻撃者による悪用には被害者が悪意のあるファイルを開くなどのユーザー操作が必要となる。CWE-191として分類されるこの脆弱性は、整数演算におけるアンダーフローの問題に起因している。

CVSSベクトルの詳細によると、攻撃には物理的なアクセスが必要であり、権限昇格は不要だが、ユーザーの操作が必要となる。また、影響範囲は変更される可能性があり、機密性、完全性、可用性のすべてに高レベルの影響が及ぶ可能性がある。

Adobe Animate脆弱性の詳細

整数アンダーフローについて

整数アンダーフローとは、プログラミングにおける演算処理で、変数が表現可能な最小値を下回った際に発生する現象のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 変数が保持できる最小値を下回ると、最大値に巻き戻される
• メモリ破壊やバッファオーバーフローにつながる可能性がある
• セキュリティ上の重大な脆弱性となることがある

Adobe Animateの脆弱性では、この整数アンダーフローの問題により、攻撃者が特別に細工したファイルを用意し、ユーザーにそのファイルを開かせることで任意のコード実行が可能となる。この種の脆弱性は、入力値の適切な検証や範囲チェックを実装することで防ぐことができる。

Adobe Animateの脆弱性に関する考察

Adobe Animateの脆弱性対策として最も重要なのは、ユーザー教育とセキュリティ意識の向上である。信頼できない送信元からのファイルを開かないよう注意を促すとともに、定期的なセキュリティアップデートの適用を徹底することが重要だ。また、組織内でのセキュリティポリシーの見直しや、ファイル開封前のスキャン体制の整備も検討する必要があるだろう。

今後は同様の脆弱性を防ぐため、開発段階でのセキュリティテストの強化が求められる。特に整数演算に関する処理では、オーバーフローやアンダーフローの可能性を考慮した実装が不可欠だ。また、脆弱性が発見された際の迅速なパッチ適用体制の整備も重要である。

長期的には、セキュアバイデザインの考え方に基づいた開発プロセスの確立が望まれる。脆弱性の早期発見と修正を可能にするため、継続的なセキュリティ監査やペネトレーションテストの実施も検討すべきだ。また、ユーザーが安全に作業できる環境の提供も重要な課題となるだろう。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE-2024-52989 | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-52989, (参照 24-12-20).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

「セキュリティ」に関するコラム一覧「セキュリティ」に関するニュース一覧