NRIがマルチクラウド戦略を強化、デジタル主権とセキュリティを確保した新サービスの提供開始へ
記事の要約
- NRIがマルチクラウド戦略強化の新サービスを発表
- セキュリティ対策とAI実行環境の提供を開始
- デジタル主権とガバナンスの確保に注力
NRIのマルチクラウド戦略強化に向けた新サービス提供開始
株式会社野村総合研究所は2025年2月12日、デジタル主権や高度なガバナンス、セキュリティを確保しつつパブリッククラウドの活用最大化を可能とする「マルチクラウド戦略」の強化に向けた新サービスの提供を開始すると発表した。経済安全保障で注目されるデジタル主権や金融統制で求められる高度なガバナンスやセキュリティの確保を実現する取り組みとなる。[1]
新サービスの一つとして、NRIセキュアテクノロジーズと共同で「NRIデジタルトラスト」の提供を開始する。システムライフサイクル全体でのサイバーセキュリティとサイバーリスクに対するオペレーショナル・レジリエンスの確保を目的とし、各種ガイドラインや法規制に準拠するセキュリティ機能を組み込んだプラットフォームサービスとなる。
さらに、2024年12月からはOracle Alloyを活用したNRIデータセンター内の顧客向け専用パブリッククラウド環境にGPU(NVIDIA H100)を導入した。企業における生成AIの利用や大規模言語モデルの開発・活用時において課題となるデータ主権に対応し、自社保有の機密性の高いデータを閉じた環境で安全に利用可能とした。
NRIマルチクラウド戦略の新サービスまとめ
項目 | 詳細 |
---|---|
サービス名 | NRIデジタルトラスト(仮称) |
提供開始時期 | 2025年度上期 |
主要コンポーネント | セキュリティビルトインクラウド、セキュア開発プラットフォーム、サイバーフュージョンセンター |
AI実行環境 | GPU(NVIDIA H100)搭載、2024年12月提供開始 |
特徴 | デジタル主権確保、高度なガバナンス、セキュリティ対策 |
デジタル主権について
デジタル主権とは、データやデジタル技術の管理・運用に関する自主的な決定権と制御能力のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- データの保管場所や処理方法の自己決定権
- デジタルインフラの独立性確保
- サイバーセキュリティの自主的な確立
NRIの新サービスでは、デジタル主権の確保を重視し、顧客企業の機密データを国内のデータセンターで管理することを可能にしている。特に金融業界向けには専用のAIプラットフォームを提供し、高度なガバナンスとセキュリティを確保しながらデジタル技術の活用を促進する。
マルチクラウド戦略に関する考察
NRIのマルチクラウド戦略における新サービスは、デジタル主権の確保と高度なセキュリティ対策の両立を実現する画期的な取り組みである。特にAI実行環境の提供により、企業が安全に生成AIを活用できる基盤が整備され、DXの加速が期待できるだろう。
今後の課題として、複数のクラウドサービスを統合的に管理・運用する必要性が高まることが予想される。マルチクラウド環境の複雑化に伴うセキュリティリスクの増大も懸念されるため、より包括的なガバナンス体制の構築が求められるだろう。
マルチクラウド戦略の進化により、企業のデジタル競争力強化とセキュリティ確保の両立が可能となる。NRIには今後も顧客企業のニーズに応じた柔軟なサービス提供と、最新技術への対応を期待したい。
参考サイト
- ^ Nomura Research Institute. 「野村総合研究所、マルチクラウド戦略に基づくサービスを拡充し、顧客企業のガバナンス強化と利便性向上を加速 | お知らせ | 野村総合研究所(NRI)」. https://www.nri.com/jp/news/info/20250212_1.html, (参照 25-02-14).
- NVIDIA. https://www.nvidia.com/ja-jp/
- Oracle. https://www.oracle.com/jp/
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