ブロックチェーン

BLOCKCHAIN

公開：2025-04-01

LiquidとBLOCKSMITHが顔認証Web3ウォレットを共同開発、シードフレーズ不要でセキュリティ性も向上

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• LiquidとBLOCKSMITHが顔認証Web3ウォレットを共同開発
• シードフレーズ不要でMPC技術による分散管理を実現
• ポイ活クイズアプリQAQAで提供開始

シードフレーズ不要の顔認証Web3ウォレットがQAQAで提供開始

株式会社LiquidとBLOCKSMITH＆Co.は、顔認証を活用したノンカストディアルウォレット「BLOCKSMITH WALLET」を2025年3月31日より共同開発した。従来のノンカストディアルウォレットで必要だったシードフレーズを不要にし、代わりにLiquidの当人認証サービス「LIQUID Auth」の顔認証技術を採用することで、資産へのアクセスが容易になっている。^[1]

BLOCKSMITH WALLETは、MPC技術を活用して秘密鍵をユーザーの端末とBLOCKSMITH、Liquidのサーバーに分散して管理する仕組みを採用している。端末の変更や紛失時には顔認証による本人確認を行うことで、BLOCKSMITHとLiquidが保有する秘密鍵の断片を用いてウォレットを復元することが可能だ。

BLOCKSMITHは生体認証を用いた秘密鍵の分散管理の仕組みについて特許を取得しており、ユーザー投稿型のポイ活クイズアプリ「QAQA」上で本サービスの提供を開始する。従来のノンカストディアルウォレットの課題であった、シードフレーズの紛失による資産アクセス不能のリスクを大幅に軽減することで、Web3の普及促進を目指している。

BLOCKSMITH WALLETの機能まとめ

ノンカストディアルウォレットについて

ノンカストディアルウォレットとは、暗号資産取引において利用者自身が秘密鍵を管理する形態のウォレットのことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 利用者自身による資産の完全な管理権限
• 第三者機関による資産の移転や凍結が不可能
• 高いセキュリティ性と自己責任による管理が必要

従来のノンカストディアルウォレットでは、12〜24個の英単語からなるシードフレーズによる復元機能が一般的だった。シードフレーズの紛失は資産へのアクセスを完全に失う結果となり、第三者による復旧支援も受けられないため、Web3普及における大きな課題となっていた。

顔認証Web3ウォレットに関する考察

顔認証とMPC技術を組み合わせた新しいウォレット管理方式は、Web3における重要な技術革新となる可能性を秘めている。従来のシードフレーズ管理の煩わしさや紛失リスクを解消することで、一般ユーザーのWeb3参入障壁を大きく下げることが期待できるだろう。

一方で、顔認証システムの精度や信頼性、サーバー障害時のリスク対策など、新たな課題も考えられる。特に複数のサーバーに分散して保管される秘密鍵の管理体制や、顔認証データのセキュリティ対策については、より詳細な説明と実績の積み重ねが必要になるだろう。

今後は、生体認証技術の更なる進化やブロックチェーン技術との統合により、より安全で使いやすい認証システムの開発が期待される。特に、マルチデバイス対応や緊急時のバックアップ手段の提供など、ユーザビリティの向上に向けた機能拡充が重要な課題となるだろう。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「顔認証によるシードフレーズ不要なノンカストディアルウォレットを、BLOCKSMITHと共同開発 | 株式会社Liquidのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000211.000013861.html, (参照 25-04-01).
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