セキュリティ

SECURITY

公開：2024-12-19

フレクトがWOWOWの認証基盤システムをKeycloakで刷新、高負荷時のパフォーマンス向上とセキュリティ強化を実現

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• フレクトがWOWOWの認証基盤システム「WIP」を開発支援
• Keycloakを導入しセキュリティとパフォーマンスを強化
• 配信サービス時の負荷集中問題を解決

WOWOWの認証基盤システムがKeycloakで刷新

株式会社フレクトは株式会社WOWOWの認証基盤システム「WIP」の開発支援を2024年12月16日に発表した。WOWOWは1991年に開局した日本初の有料放送を行う民間衛星放送局であり、映画やスポーツなどのコンテンツを放送サービスと配信サービスで提供している。^[1]

認証基盤の刷新は配信サービスの利用者増加による注目コンテンツ配信時のログイン集中が背景にあり、システムの負荷が高くなるという課題を抱えていた。フレクトは要件の整理段階から参画し、機能面やスケーラビリティを考慮してKeycloakを選定することで、セキュリティ面の強化を含めた認証基盤の刷新を実現した。

新たな認証基盤システムは秒間800のログインリクエストに対応する高いパフォーマンスを実現している。マイページにおけるパスワードの移行やユーザIDの管理、セッション情報の保持といった認証周りの機能を自由度高くカスタマイズすることが可能となり、様々なシステムとの連携による顧客体験の向上が期待される。

Keycloakの特徴まとめ

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OAuth 2.0について

OAuth 2.0とは、認証・認可の標準的なプロトコルであり、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• ユーザーの認証情報を第三者に開示せずにアクセス権限を付与
• アクセストークンを使用した安全な認証管理が可能
• 様々なアプリケーションやサービス間での連携を実現

WOWOWの新認証基盤システムではOAuth 2.0を採用することで、セキュリティ面の強化と効率的な認証処理を実現している。Keycloakの導入により、安全性の高い認証基盤を構築しつつ、将来的なシステム拡張にも柔軟に対応できる体制を整えることが可能となった。

Keycloakを用いた認証基盤刷新に関する考察

WOWOWの認証基盤刷新プロジェクトにおいて、フレクトが要件整理段階から参画したことは適切な判断であった。認証プロダクトの豊富な経験を持つフレクトの知見を活かし、要件に最適な製品を選定することで、効率的なシステム構築が実現できたと考えられる。

今後の課題として、配信サービスのさらなる利用者増加に伴う負荷の増大が予想される。秒間800ログインリクエストという現在の処理能力を超えるアクセスが発生する可能性も考慮し、システムの水平スケーリングやキャッシュ戦略の最適化などの対策を検討する必要があるだろう。

また、認証基盤の刷新により様々なシステムとの連携が可能となったことで、新たなサービス展開の可能性が広がった。UI/UXの改善や他システムとの連携強化を通じて、より魅力的なサービス提供が期待される。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「フレクト、WOWOWの認証基盤システムを刷新 | 株式会社フレクトのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000103.000011962.html, (参照 24-12-19).

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