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【CVE-2024-38921】ROS2とNav2にuse-after-free脆弱性を発見、リモート攻撃の可能性により即時対応が必要に

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • ROS2とNav2のuse-after-free脆弱性を発見
  • dynamic-parameterのリモートリクエストで発生
  • CVSSスコア9.8の深刻な脆弱性に分類

ROS2とNav2のuse-after-free脆弱性について

Open RoboticsのRobotic Operating System 2(ROS2)とNav2のhumbleバージョンにおいて、nav2_amclプロセスにuse-after-free脆弱性が発見され、2024年12月6日に公開された。この脆弱性は「/amcl z_rand」のdynamic-parameterの値を変更するリモートリクエストによって引き起こされることが判明している。[1]

MITREによって【CVE-2024-38921】として識別されたこの脆弱性は、CVSSベースのスコアリングで9.8という深刻度の高い評価を受けている。攻撃者は特別な権限や認証を必要とせず、ネットワーク経由で容易に攻撃を実行できる状態であることが明らかになった。

CISAによる評価では、この脆弱性は自動化された攻撃が可能であり、技術的な影響も重大であることが示されている。さらに、CWE-416(Use After Free)に分類されるこの脆弱性は、システムのセキュリティに深刻な影響を及ぼす可能性があると判断された。

ROS2とNav2の脆弱性詳細まとめ

項目 詳細
CVE番号 CVE-2024-38921
影響を受けるシステム ROS2およびNav2 humbleバージョン
脆弱性の種類 Use After Free (CWE-416)
CVSSスコア 9.8(Critical)
攻撃の条件 ネットワークアクセス可能、特権不要、ユーザー操作不要

Use After Freeについて

Use After Freeとは、既に解放されたメモリ領域にアクセスしようとする脆弱性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

  • プログラムがメモリを解放した後もそのポインタを保持し続ける
  • 解放済みメモリへのアクセスによりシステムが不安定になる
  • 攻撃者による任意のコード実行の可能性がある

ROS2とNav2のhumbleバージョンで発見されたuse-after-free脆弱性は、nav2_amclプロセスにおいてdynamic-parameterの値変更時に発生する。この種の脆弱性は特に重要なシステムコンポーネントで発生した場合、システム全体のセキュリティを著しく損なう可能性がある。

ROS2とNav2の脆弱性に関する考察

ROS2とNav2の脆弱性は、ロボット制御システムのセキュリティにおける重要な課題を浮き彫りにしている。特にリモートからの攻撃が可能であり、認証も必要としない点は、産業用ロボットや自律システムを使用する環境において深刻な脅威となる可能性がある。このような状況下では、適切なネットワークセグメンテーションと厳格なアクセス制御の実装が不可欠だろう。

今後は、dynamic-parameterの処理方法を根本的に見直し、メモリ管理の安全性を向上させる必要がある。特にパラメータ変更時のメモリ解放と再割り当ての処理において、より厳密な検証と安全性チェックの実装が求められる。このような対策により、同様の脆弱性の再発を防ぐことが可能になるだろう。

また、オープンソースプロジェクトとしてのROS2とNav2は、コミュニティによる継続的なセキュリティレビューとバグ修正が重要となる。特にロボット制御システムは、物理的な影響を伴う可能性があるため、セキュリティ対策の強化とインシデント対応体制の整備が急務となっている。

参考サイト

  1. ^ CVE. 「CVE-2024-38921 | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-38921, (参照 24-12-20).

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